2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new method for inducing hard tissue formation using the fraction of serum extracted by the ultracentrifugation.
Project/Area Number |
18K09834
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 公子 (山口公子) 徳島大学, 病院, 助教 (40335807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 勉 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90346916)
北村 尚正 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (50614020)
赤澤 友基 徳島大学, 病院, 助教 (10646152)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 硬組織形成 / ウシ胎児血清 / 超遠心 / 歯原性間葉細胞 / 細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度の研究で,超遠心法により得られたウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum : 以下FBS)分画の歯原性間葉細胞への増殖や分化に対する効果について,第1層は石灰化を促進し,第3層は増殖を促進する所見が得られため,令和2年度は,各分画のタンパク成分の検索を行い,各分画間での蛋白成分の差を確認することから実験を開始した。 FBSの超遠心により得られた,各分画と超遠心前のコントロールのFBSについてプロテオーム解析を行い,コントロールに比較して,各分画に特徴的なタンパク質の解析を行った。その結果,歯原性間葉細胞の分化を促進する所見のみられる第1層に特徴的に発現し,骨や軟骨等の硬組織について,分化への関与が報告されているFam3CとMyocilinに注目した。 分化誘導培地にて歯原性間葉細胞の培養を行い,培養中のFam3CとMyocilinの発現についてRT-PCRにて確認したところ,Fam3Cは第1層において早期から発現し,少し遅れてコントロールや他の層に発現することが確認された。一方,MyocilinはFam3Cより遅れて発現する傾向が確認された。 また,同様の分化誘導培地にて歯原性間葉細胞の培養を同様に行い,細胞の分化を示す遺伝子であるPanx3とDsppについて,それぞれの発現をRT-PCRにて確認した。第1層を用いて培養した細胞では,Fam3Cに少し遅れて,細胞の初期の分化を示すPanx3の発現が確認できた。Dsppについては,明らかな特徴は認めなかった。 以上の結果から,歯原性間葉細胞の分化を促進する因子としてFam3Cの関与が示唆された。 今後,Fam3Cやプロテオーム解析にて示唆された他の分子について,硬組織形成細胞への影響を検討するとともに、そのメカニズムの解明を行い、象牙質再生または骨再生の新規治療方法の開発に繋がる研究を目指し、実践したい。
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