2019 Fiscal Year Research-status Report
アンカースクリューにかわる新しい破骨細胞特異的抑制剤を用いた固定源の開発
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18K09870
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
田渕 雅子 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (30418925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 健 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60301636)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯の移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、特異的な破骨細胞機能の抑制によって、歯の移動の自由なコントロールを行う事ができるか確認し、それにより新たな矯正治療法の基盤を形成することを目的としている。具体的には、今後の臨床応用に向けて、リベロマイシンA(RMA)の軟膏による局所投与を行い、歯の移動の制御を目指す。 今年度は、歯の移動実験を行った際の、全身投与によるRMAの影響を詳細に検討するため、ビスホスホネートの全身投与との比較について、論文にまとめた。さらに、今後、RMA軟膏を用いて実験を行う際の予備実験として、RMA局所注射で歯の移動をコントロール出来るかどうかの確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、局所投与の1つである局所注射によって、歯の移動のコントロールが可能かどうかを確認することとした。 まずはWTマウスを用いて実験を行うが、これまで14日間の移動までしか歯の移動を行うことを行っていなかった。しかし、より臨床的に近い観察を行うため、21日間の長期にわたる歯の移動モデルの確立を行った。 その後、歯の移動開始後21日間、リベロマイシンAの局所注射をおこない、歯の移動量を評価したところ、歯の移動が抑制される事を確認した。詳細な検討については、現在実行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まずリベロマイシンAの局所投与の方法として、局所注射による歯の移動実験の結果をまとめ、論文発表していく。さらに、リベロマイシンA含有の軟膏の局所塗布による歯の移動実験についての予備実験を開始していく予定である。 上記の実験では、正常マウスのみならず、より薬剤の効果が現れるような病態のマウスを用いての実験も行っていく予定である。具体的には、破骨細胞活性が亢進した病態を示すOPG遺伝子欠損マウスを使用する予定である。
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