2022 Fiscal Year Annual Research Report
Survey on the value of salt reduction among young people and school cafeteria intervention experiment to deter prehypertension by applying experimental social science
Project/Area Number |
18K09942
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
赤井 研樹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (20583214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木島 庸貴 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (10727233)
並河 徹 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 特任教授 (50180534)
青木 恵子 九州大学, エネルギー研究教育機構, 准教授 (10546732)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高血圧 / 減塩 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では中高年期に医療費が10倍に跳ね上がる高血圧の潜在的予備軍である若者に対する減塩施策の介入を行う。まず、1)大学生・中高年・高齢者の3群に対して、高血圧の危険を認知させたときの減塩に対する価値を選択型実験法アンケートから推計した。。その際、塩分過多が高血圧を助長するネガティブ情報と減塩が血圧を下げるポジティブ情報を与える2群に分けて、その差を比較する。次に、2)食事メニューにおいて、塩分量の拡大表示を行い、減塩メニューを導入し、減塩が促進されるかを検証した。 1)の推計の結果、塩分摂取が健康を害するというネガティブ情報よりも、減塩が健康を良くするというポジティブ情報が減塩色への付加価値をあげることがわかった。さらに、その効果は、若い人ほどたかいことがわかった。また、非高血圧群の減塩価値の情報が与えられた後の上昇は、高血圧の被験者群が情報を与えられる前に保有している価値を上回ることがわかった。つまり、高血圧と健康に関する情報の公開は、情報のネガティブやポジティブというベクトルによらず、非高血圧群の減塩意識をかなり上げることが示された。また、2)については、塩に関するイメージは日本の食事においてはネガティブに捉えられておらず、むしろ付加価値として考えられていることがある。しかし、意識が高い人には塩がネガティブに捉えられていることがわかった。しかし、塩がもつポジティブな情報とネガティブな情報のどちらが左右するかについての統計的な差は観察されなかった。減塩色を市場で浸透させるためには、減塩のもつ健康的なイメージのみならず、食味としての優位性を上げる必要があるかもしれない。
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Research Products
(1 results)