2018 Fiscal Year Research-status Report
シミュレーション試験を用いた漢方教育評価法の開発と実用化に向けた検証
Project/Area Number |
18K09949
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
網谷 真理恵 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (90574400)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 明弘 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10452947)
大脇 哲洋 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50322318)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 漢方教育 / 医学教育 / 評価法の開発 / OSCE / シミュレーション試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、想起レベルから問題解決レベルまで各到達スキルに応じた総合的能力を評価するために、これまでに我々が開発してきた漢方OSCEシステムを用いて漢方医学の試験を実施し、信頼性、及び妥当性の向上に向けて更なる検討を行い、実用可能な漢方医学教育の評価法を開発することである。 当該年度研究期間内に、各到達スキルに応じた総合的能力評価のためブループリントに準じた多肢選択式問題を作成し、試験の信頼性について検証した。 実技試験については、これまで我々が開発し鹿児島県内で運営してきた漢方OSCEシステムの更なる改善に向けた検証と、標準化と実用化に向けて県外での実施に向けて打ち合わせを行った。 評価方法の標準化および、評価者信頼性、模擬患者の標準化に向けて、360度カメラによる画像システムによるフィードバックを取り入れた。360度カメラを導入することで、診察による移動後もカメラで捉えることができ、問診時、診察時ともに画像によるフィードバックが可能となり、評価者の信頼性の向上、模擬患者の標準化の向上に向けた漢方OSCEシステムの改善を行った。 また、東北地区、鹿児島以外の九州地区、関西地区など県外での実施に向けて打ち合わせを行い、具体的な実施日時、および評価者、模擬患者の養成に着手している。 本研究を全国で展開することで、実用可能な漢方医学教育の評価法が開発され、漢方医学教育の標準化に貢献し、進級判定や専門医試験への実用可能性が期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
360度カメラによる振り返りが可能となったことで、試験の信頼性および妥当性について向上してきた。また、地域差について考察し、鹿児島以外の九州地区、東北地区、関東地区での開催にむけての準備を進めることができた。 当該年度の研究成果については、日本医学教育学会、日本プライマリケア学会にて報告予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の方針として、 2019年度に①東北地区での漢方OSCEのトライアルの実施、②鹿児島県以外の九州地区での漢方OSCEトライアルの実施、③関西地区での漢方OSCEトライアルの実施を予定している。結果について解析し、信頼性および妥当性、地域差の検証を行う予定である。 2020年度には④日本東洋医学会でのOSCE試験トライアルの実施を予定しており、漢方専門医など有識者による意見を収集する予定である。
|
Causes of Carryover |
大学間の研究会議のための旅費を算出しておりましたが、予定よりも安い価格で航空券を購入したため、残額が発生いたしました。次年度の研究会議のための旅費として使用予定です。
|
Research Products
(4 results)