2020 Fiscal Year Research-status Report
シミュレーション試験を用いた漢方教育評価法の開発と実用化に向けた検証
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18K09949
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
網谷 真理恵 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (90574400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 明弘 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10452947)
大脇 哲洋 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50322318)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 漢方教育 / OSCE / 医学教育 / 評価法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、漢方の評価法の開発として模擬患者を用いたシミュレーション試験であるOSCEを漢方に応用し、信頼性および妥当性の高い漢方の評価システムを構築することを目的としている。 文献調査を行い、漢方の実技試験であるOSCEの評価項目の作成を行った。漢方の課題を3題作成し、模擬患者用のシナリオを作成した。 評価作成委員メンバーにより、必要性について検証を行い、統計的に必要性の高い項目を47項目抽出した。さらに、模擬患者の公募を行い、模擬患者の養成システムを構築した。模擬患者は漢方学的所見を事前に2名の研究者がとり、漢方学的所見とシナリオが矛盾しないことを確認し、シナリオについての演技指導を行った。 構築した漢方OSCEを2017年、2018年、2019年に鹿児島にて実施し、これまでに20名の参加者が体験し、研究に参加している。2019年には、東北大学との連携で、東北地区で漢方OSCEを実施し、鹿児島以外の漢方教育における漢方OSCEの実現可能性について検証している。2020年には仙台で、全国から集まった参加者に対し、漢方OSCEを実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大状況を受け、中止にせざるを得なかった。 これまでのデータについて、信頼性、妥当性について検証し、内容妥当性、評価者間信頼性、課題の信頼性について解析を行った。その結果、今回開発した漢方OSCEは信頼性、妥当性の高い漢方教育評価法であることが明らかとなった。これらの結果をもとに、論文を作成し、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画で予定していた、全国規模での漢方OSCEのトライアルは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、すべて中止とせざるを得ない状況であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大の状況をみながら、各地域での漢方OSCEトライアルの再開を検討する。また、漢方OSCEの指導者および模擬患者養成用の動画を作成し、新型コロナウイルスの流行が終息しなくても、各地域での実施が実現できるような工夫を行う。
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Causes of Carryover |
東北地区での開発した漢方OSCEのトライアルを計画していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、企画はすべて中止とせざるを得ない状況であったため。新型コロナウイルス感染拡大状況をふまえて、各地域でのトライアル試験の実施を再開する。また、指導用ビデオを作成し、感染状況が終息しなくても実施できる体制を構築予定である。
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Research Products
(1 results)