2019 Fiscal Year Research-status Report
代理意思決定者の意思決定過程と心理・社会的影響および医師の認識・態度に関する研究
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18K09963
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅井 篤 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80283612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾藤 誠司 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 室長 (60373437)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 代理意思決定 / 文化 / 家族 / 「人生会議」 / ACP / 事前指示 / エンド・オブ・ライフ / 日本 |
Outline of Annual Research Achievements |
代理意思決定者に対するインタビュー調査に対する質的分析を行い論文化している。現時点では英語論文の最終原稿が完成しつつあり、一か月以内に国際医療倫理雑誌に投稿する予定ある。今まで代理意思決定者の意思決定根拠を明らかにし類型化した研究は今までほとんどないため、価値ある知見が提示できる。今回の研究では、日本における代理意思決定の決定に至るまでの推論の理由として四種類の根拠を特定することができた。従来の判断根拠として想定されていなかった因子や、代理意思決定の推論プロセスにおいては極力排除されなくてはならないと西洋文化では原則的に想定されている理由付けも明らかになった。本研究では、本邦では患者の希望や意向、最善に基づく代理意思決定が困難な場合があることが示唆された。同論考では背景になる日本社会の状況を考慮に入れ、今後のACP増加の影響について詳細に考察した。
また質的研究の知見に基づいて作成された質問表を用いた横断的調査を、全国で1000人の対象者に対して実施した。現在その結果を統計解析中であり、回答者の背景や態度と、代理意思決定に関する回答の関連性を明らかにすることを試みている。その結果は日本の現状を示す記述倫理的論文と、代理意思決定者の意思決定後の後悔に関する因子を明らかにする心理社会学的な論文の2つになる予定である。両論文とも英語で執筆し将来的には国際雑誌に投稿予定である。現時点の日本の代理意思決定の全国的な現状と、代理意思決定に関わった人々の後悔を中心にした心理を明らかにした研究は今までほとんどなく、社会に新しい知見を提示することができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点ではおおむね順調に進行している。令和2年度が最終年度であるため、あと一年で研究成果をまとめ発表できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2つの実証研究に関するデータ収集は完了している。今後は共同研究者と研究結果の含意を検討し、新しい知見を社会に対して提示する予定である。
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Causes of Carryover |
論文作成が予定より遅れており年度を越した。予定した雑誌掲載料が現時点では未使用なため。また論文最終版の英語校正が現在できていないため。
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Research Products
(6 results)