2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of new evaluation method for ethanol patch test
Project/Area Number |
18K09978
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
脇坂 浩之 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (30304611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 啓之 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (00403808)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アルコールパッチテスト / 分光測色計 / ALDH2 / ADH1B |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食道癌や頭頚部癌といったがんの発癌やアルコール関連疾患などのリスクファクターであるアセトアルデヒド脱水素酵素ALDH2低活性のスクリーニング法であるアルコールパッチテストの新たな評価法の開発である。現在のパッチテストでは、アルコール貼付による皮膚色変化を肉眼で主観的に評価しているが、分光測色計(色を数値化できる機器)を用いた定量的な色評価で客観的な皮膚色変化評価が可能かどうかを明らかにし、客観的数値によるアルコールパッチテストの評価法を開発する。 同時に皮膚色変化のパターンとALDH2遺伝子活性さらにアルコール代謝酵素ADH1B遺伝子活性との関連を検討し、分光測色計による皮膚色変化の陽性判断の至適タイミングやカットオフ値の検討、アルコール代謝関連遺伝子活性やその組み合わせタイプ(ALDH2活性、ADH1B活性、両者の組み合わせ)の検出の感度、特異度についても検討を行う。さらに、肉眼判定における評価者間格差について、分光測色計の結果と比較検討を行い、その是正や肉眼評価基準の標準化やスクリーニング精度管理への分光測色計の活用についても検討する予定である。 2018年度は、9月に愛媛県立医療技術大学の倫理審査に通り、10月より本研究の対象者の募集を開始した。その結果、2019年3月時点で、同年度中に計測目標としていた20名の対象者についてALDH2遺伝子活性さらにアルコール代謝酵素ADH1B遺伝子活性に関する遺伝子検査を完了した。またこれらの対象者全員に、アルコールパッチテストを行い、同パッチテストによる皮膚色の変化を複数名で肉眼評価するとともに、アルコール暴露前から暴露後の皮膚色の経時変化について分光測色計を用いて皮膚色を測定し、客観的数値の変化として記録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年9月に倫理審査が通った後に、研究対象者の募集、説明会の開催、同意書の取得、検査と進めたが、当初の予定人数20名について2019年3月までにALDH2遺伝子活性さらにアルコール代謝酵素ADH1B遺伝子活性に関する遺伝子検査とアルコールパッチテストを行うことが出来た。なお、ADH1B及びALDH2の遺伝子型の分析は口腔内を綿棒で擦りDNAの採取を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究対象者の募集を行い、研究を進める。2019年度は遺伝子検査およびアルコールパッチテスト(肉眼および測色計を用いた評価)を100名以上行う予定。ALDH2には3種類、ADH1Bにも三種類の型があるために、アルコール代謝関連酵素活性遺伝子多型はその組み合わせによて、9種類のタイプが存在するが、すべてのタイプが揃った段階で、測定結果についてタイプ別の中間検討も進める予定。
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Causes of Carryover |
データー分析のために必要な物品の一部の購入を翌年に行うこととしたため。
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