2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new evaluation method for ethanol patch test
Project/Area Number |
18K09978
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Research Institution | Ehime Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
脇坂 浩之 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (30304611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 啓之 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (00403808)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルコールパッチテスト / 分光測色計 / ALDH2 / ADH1B |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は20名(2018年度からの総計221名)の研究対象者を得られた。同対象者全員に、アルコール分解能に関する遺伝子検査(ALDH2、ADH1B)およびアルコールパッチテストを実施した。アルコールパッチテストの際には、測色計を用いて皮膚色の赤色成分a*をアルコール暴露前(コントロール群では蒸留水)およびアルコール暴露終了(パッチ除去)直後から15分後まで毎分毎に測定し、アルコール暴露前のからのa*の変化量をΔa*とした。
ALDH2非変異型(n=121)とALDH2変異型(n=100)のΔa*を、それぞれコントロール群(n=221)のΔa*と経時的に比較したところ、ALDH2非変異型とコントロール群のΔa*の間には、パッチ除去9分後までは有意な差を認めなかったが、10分後以降はALDH2非変異型のΔa*が有意に高くなった。一方、ALDH2変異型はコントロール群に比較して、パッチ除去直後からパッチ除去15分後まで終始Δa*が有意に高くなっていた。(p<0.01)。また、ALDH2非変異型とALDH2変異型のΔa*の経時的な比較でも、ALDH2変異型は、ALDH2非変異型に対してパッチ除去直後からパッチ除去15分後まで終始Δa*が有意に高くなっていた。(p<0.01)。以上により、測色計によるアルコールパッチテストの発赤評価は、ALDH2変異型とALDH2非変異型の鑑別に利用可能であることが明らかとなった。 また、皮膚発赤の測色計による検出と肉眼による検出の結果の比較では、肉眼で検出できていない発赤が測色計で検出されており、測色計による皮膚色評価は肉眼評価よりも優れていることが示唆された。
アルコールパッチテスト時の皮膚色変化の評価は、測色計を用いることで、客観的に、肉眼より精度高く行うことが可能であり、さらには、肉眼法による評価者間の精度管理にも活用できることが考えられた。
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