2022 Fiscal Year Annual Research Report

Development of Musculoskeletal Physical examination training program for Medical student

Research Project

Project/Area Number	18K09986
Research Institution	Chiba University
Principal Investigator	山内かづ代千葉大学, 大学院医学研究院, 特任教授 (30648069)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	久保沙織東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (70631943) 大久保由美子帝京大学, 医学部, 教授 (80287317)
Project Period (FY)	2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords	四肢脊柱身体診察 / 臨床技能評価 / フィードバック / 診療参加型臨床実習 / 外来診療 / 学修者評価 / プライマリケア / WPA・WPL
Outline of Annual Research Achievements	背景：医師育成の場において信頼して任せられる臨床技能獲得のためには、実践的な経験と双方向性の形成的フィードバックを組み合わせた学修手法が不可欠である。本研究の目的は、外来実習における指導医によるフィードバックについて分析を行い臨床教育に役立てることである。対象と方法：診療参加型臨床実習必修期間に整形外来実習を経験した40名のうち、臨床実習後OSCE（当該分野の自大学課題）の総括評価上位群10名、下位群10名について、整形外科実習中の四肢脊柱外来診察シミュレーションを経験した外来診察における観察評価時の指導医による形成的フィードバックを分析対象とした。フィードバックテキストは、JMP Pro 15テキストエクスプローラを用い、単語および句に分解整理、リスト化した。その結果をもとに、指導医が指摘した課題について質的に分析した。結果および考察： OSCE上位群では、痛みや動作に制限のある患者を身体診察する際の医療安全面、心理面の配慮、診察陽性陰性所見を根拠とした臨床推論、複数回トレーニングの必要性や励ましなどが挙げられた。技術的な項目は補足的であり、臨床推論や外来診察全般の学修方法など包括的な言及が多くみられた。OSCE下位群では、共感、明確な説明や配慮、医療面接での痛みの評価、医療面接情報に基づく診断仮説の立て方と報告、診断仮説に基づく複数の身体診察の必要性、身体診察の不十分な手技に対する指摘などが多く挙げられた。OSCE上位群と比べ、医療面接についての細かい言及、不十分な身体診察手技や学修方法についての指摘が多く、臨床推論の考え方や複数回トレーニングの必要性の言及が少なかった。まとめ：臨床実習中の指導医の形成的フィードバックは学生の実践的な臨床技能を向上させ定着を促進する可能性がある。目的の達成に見合った指導医フィードバックの質と量を担保することが求められる。