2019 Fiscal Year Research-status Report
The research of Mild Cognitive Impairment (MCI) on proactive support aiming at improvement of eating behavior disorder in the elderly
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18K09988
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| Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
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Principal Investigator |
福永 真哉 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00296188)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池野 雅裕 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (60612976)
中村 光 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80326420)
中谷 謙 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (90441336)
時田 春樹 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30804108)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 軽度認知機能障害 / 高齢者 / 食行動異常 / 摂食嚥下機能 / 認知機能 / 嗅覚 / 食行動 / 脳血流 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、認知機能が低下した軽度認知障害高齢者の食行動異常について、摂食嚥下機能評価、認知機能評価、嗅覚評価、食行動評価、脳血流評価を用いて評価することで、軽度認知障害高齢者の摂食行動障害のメカニズムを明らかにし、予防的介入の資料作成と、安全な食事摂取環境のあり方を検討することにある。本年度は、前年度の予備調査の結果から、研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設に入所中の高齢者に対し、認知症を発症する前段階である軽度認知障害で、経口摂取を行っている対象者の食行動の異常を検出するための調査票の作成と光トポグラフィ検査による脳血流量の計測、認知機能検査、摂食嚥下機能評価を含むプロトコールを作成した。加えて嗅覚検査が軽度認知症高齢者に適応が可能か調査を行った。その結果、基礎疾患にアルツハイマー病、前頭側頭変性症、レビー小体病、脳血管障害の既往をもつ軽度認知症患者のうち改訂長谷川式簡易知能評価スケール（Revised Version of Hasegawa's Dementia Scale:以下HDS-R）で15/30点以上の対象者では教示の理解が可能で、評価プロトコールの実施が可能であったため、研究協力施設の全入所・通所者の20％程度をしめる本研究の対象者であるCDR 0.5～1.0の軽度認知機能障害高齢者に対して現在、本調査を実施中である。現在、14名の資料を収集しており、今後残る36名の資料収集を目標に本調査を次年度にかけて完遂し、得られた資料を引き続き解析し、その結果をふまえ、認知機能が低下した軽度認知障害高齢者の食行動異常が生じる要因について、基本情報、病歴、日常生活動作、神経学的所見、摂食嚥下機能、認知機能、嗅覚、食行動、脳血流の関連を分析し考察する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では広島県の研究施設において対象者を募集する予定であったが、対象となる老健入所高齢者では認知機能障害が比較的重度であるため、教示が入らず、体動や集中困難といった要因で、嚥下機能評価や、認知機能評価、嗅覚検査、近赤外光脳機能計による計測を適切に行えない対象者が多く、当初の計画に対し十分な対象者数の確保が難しいことが明らかになった。よって、データー収集期間を延長するとともに福岡県の研究協力施設の対象高齢者を追加し、摂食嚥下機能評価、高次脳機能評価、意欲の評価、食行動、脳機能評価を実施する予定である。研究対象の高齢者の確保で遅滞が生じているため、全体の進捗状況はやや遅れているとした。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和2年度以降は、本調査を行なっている研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設に入所中や通所中の軽度認知障害高齢者に対し、作成した評価プロトコールに従って摂食嚥下機能評価、認知機能評価、意欲の評価、食行動の評価、脳機能評価を実施し、広くデーターを収集して軽度認知障害が摂食行動の低下に繋がる要因を分析する。摂食嚥下行動には脳機能の活性化が深く関与しているため、食行動評価や嚥下機能評価のみならず、客観的指標である脳活動評価を実施するがことで、摂食嚥下行動全般に関連する脳活動を高次脳機能障害の視点からの解析を引き続き目指す予定である。そして令和2年度の調査結果は、対象高齢者の摂食嚥下機能障害、認知機能障害の反映と捉えられるため、得られた結果は中間解析を行い、評価の指標が適切であったか再検討を行う。その成果は言語聴覚療法学会、摂食・嚥下リハビリテーション学会、音声言語医学会等などでの学会発表や学会誌に投稿することで成果の公表を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
当初の予定では広島県の研究施設において研究の対象者を募集する予定であったが、対象となる老健入所高齢者が、認知機能障害が比較的重度であり、教示が入らないなどの要因で、研究目的が理解できないなどの問題ならびに、体動や集中困難といった要因が明らかとなり、嚥下機能評価や、認知機能評価、嗅覚検査、近赤外光脳機能計による計測を適切に行えない対象者が多い状況が把握された。よって、当初の計画に加え、広く対象施設を広げることにしたため、実際の上記のデーター収集にかかる実地調査の出張費、計測機器の購入などの物品費が少なくなったため、次年度に繰り越して使用することとなった。令和2年度は広げた対象施設でのデーター収集のための出張費、協力依頼機関の研究協力者のデーター収集手技の習得のための研修費、計測機器と試薬の購入費、情報収集のための学会出張費として繰り越して使用する予定である。
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Research Products
(10 results)
