2018 Fiscal Year Research-status Report
Clinical epidemiological study using big data in psychiatry
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18K09991
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
奥村 泰之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (50554383)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ビッグデータ / NDB |
Outline of Annual Research Achievements |
【子どもに対する抗精神病薬の処方前後における血糖・プロラクチン検査実施率に関する研究】本研究では、日本で初めて、子どもに対する抗精神病薬の処方前後における、血糖・プロラクチン検査実施率を明らかにすることを目的とした。厚生労働省が構築している、レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) を活用して分析した。組み入れ期間 (2014年4月から2015年3月) に、抗精神病薬を新規に処方された、18歳以下の43,607患者を研究対象とした。新規に抗精神病薬の処方を受けた43,608名のうち、抗精神病薬の処方前に検査を受けた患者は、血糖では13.5%、プロラクチンでは0.6%であった。
【児童・思春期におけるADHD治療薬の処方率に関する研究】本研究では、日本で初めて、児童・思春期における、全国のADHD治療薬の処方率を明らかにすることを目的とした。厚生労働省が構築している、レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) を活用して分析した。ADHD治療薬の人口あたりの年間処方率は0.4%であった。
【生活保護受給者における精神病床入院の地域差に関する研究】本研究では、都道府県ごとに、どの程度の生活保護受給者が精神病床に入院しているかを、明らかにすることを目的とした。医療扶助実態調査を活用して分析した。2016年6月審査分の生活保護受給者のレセプトより、2016年5月に精神病床に入院していた46,559患者を研究対象とした。都道府県のうち、人口10万人あたりの精神病床入院中の生活保護受給者数が最も高い長崎県 (83.3人) と最も低い長野県 (12.0人) では約7倍の差があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予想より早く論文が受理された。
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Strategy for Future Research Activity |
これまであまり活用されていない、介護給付費実態調査や医療扶助実態調査を活用することで、臨床や政策に資するエビデンスを提供する。また、NDBを活用した研究報告を向上するための、教育資材を開発する。
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Causes of Carryover |
ワークステーションのリース料を節約したため。残額は、次年度の学会発表参加費等に使用する。
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Research Products
(4 results)