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2020 Fiscal Year Research-status Report

Study of the educational effect by new methods of workplace-based teaching and assessment in clinical clerkship

Research Project

Project/Area Number 18K10004
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

赤池 雅史  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (90271080)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywordsクリニカルクラークシップ / 診療現場評価
Outline of Annual Research Achievements

2020年度は臨床実習週数を増やした新カリキュラムを履修する4~6年次に対して、miniCEX、実習ログ・ポートフォリオ、振り返りセッション等の新しい指導・評価方法をさらに積極的に導入し、検証を行う予定としていた。しかし、COVID-19感染症拡大により、クリニカル・クラークシップは、2020年1~12月の4~5年次必修では45週中15週、2020年1~7月の5~6年次選択では20週中14週で診療現場実習・患者接触が中止となり、遠隔指導・課題学習で代替となった。このような状況をうけ、2020年度は必修実習履修を修了した5年次を対象にアンケート調査を実施し、担当患者数、病歴聴取患者数、身体診察患者数、カルテ記載患者数、カンファレンス症例提示患者数、病状説明立会患者数等の臨床実習実績、病歴聴取、身体診察、カルテ記載、症例提示、医療手技、診療参加についての自己評価、指導体制・指導状況についての学生の評価、学生の満足度、学生の自由記載意見等のデータを収集した。この結果、前年度と比較して、学生の臨床実習実績は、担当患者数-16.0%、病歴聴取患者数-47.2%、身体診察患者数-48.4%、カルテ記載患者数-49.4%、カンファレンス症例提示患者数-38.2%、病状説明立会患者数等-48.9%と大幅に減少した。学生による評価(1~5点)は、病歴聴取、身体診察、カルテ記載、症例提示は約0.5点低下、医療手技、診療参加は約0.4点低下したが、指導体制・指導状況については約0.25点の低下に留まった。総合的満足度(100点満点)については80.2点で2019年度よりも高く最近5年間で最高となった。これらの結果は、学生の満足度は、診療参加度の低下、技能・態度領域の能力獲得機会の減少によるマイナス効果を、オンライン教育等による指導体制・指導状況の工夫によって補っていることを示唆するものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年1~7月に実施した5~6年次クリニカル・クラークシップ(学外を含む選択)については、その大部分が診療現場実習ではなく遠隔指導あるいは課題学習で代替となったため、アンケート調査の対象とできなくなった。このような予期せぬ状況をうけ、2020年度はクリニカル・クラークシップ(必修)の履修を修了した5年次を対象として、担当患者数、単独で病歴を聴取した患者数、単独で身体診察した患者数、カルテ記載した患者数、カンファレンスで症例提示した患者数、病状説明に立ち会った患者数等の臨床実習実績、病歴聴取、身体診察、カルテ記載、症例提示、医療手技、診療参加についての自己評価、指導体制・指導状況についての学生の評価、学生の満足度、学生の自由記載意見等のデータを収集し、得られたデータを用いて、従来の旧カリキュラムの状況および前年度と比較検討した。これらによって、学生の満足度については、診療参加度の低下、技能・態度領域の能力獲得機会の減少を、オンライン教育等による指導体制・指導状況の工夫が補っていることを示すことができた。ただし、本研究の目的である新たな診療現場での指導・評価法の導入が、学生の満足度や学修成果の向上等、クリニカル・クラークシップの教育の質の改善に寄与するか否かについては、2020年度はCOVID-19感染症拡大による臨床実習での学生の診療参加度の大幅な低下によって十分に検討することが困難となった。このため、現在までの研究の進捗状況については当初の3年間の研究期間においては「やや遅れている」と判断した。このため研究期間を2021年度まで延長することとし、計4年間で研究を完了できる見込みである。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は臨床実習週数を増やした新カリキュラムを履修する4~6年次に対して、COVID-19感染症の流行状況をみながら、miniCEX、実習ログ・ポートフォリオ、指導者との振り返りセッションの導入等の新しい指導・評価方法の導入促進を再開する。その上で、臨床実習実績、診療参加についての自己評価、指導体制・指導状況についての学生の評価、学生の満足度、学生の自由記載意見等のデータを引き続き収集する。このデータを用いて、各項目の結果について前年度までとの比較検討を行うとともに、満足度を規定する因子、学修成果を規定する因子の同定、実習週数増加や新しい教育手法との関連性についての検証を引き続き行う。また、自由記載によるテキストデータをもとに学生の意見の傾向及び特徴に関する質的分析を行う。これらによって、新しいカリキュラムや教育手法、ならびに臨床実習の実施内容が、学生の満足度や学修成果に及ぼす影響を明らかにする。得られた結果を基に、新たな診療現場での指導・評価法の導入が、学生の満足度や学修成果の向上等、クリニカル・クラークシップの教育の質の改善に寄与するか否か、さらにはそれらの問題点・課題ならびにその解決法は何かという、本研究課題で設定した学術的「問い」についての結論を明らかにする。

Causes of Carryover

国内外の学会に参加して最新の情報を収集する計画であったが、COVID-19感染症流行の影響により、すべてがオンライン開催となり、当初予定していた旅費の執行が不要となった。また、本研究は、クリニカルクラークシップにおいて、miniCEX、実習ログ・ポートフォリオ、指導者との振り返りセッション等の新しい診療現場指導・評価方法の導入による教育効果を検証するものであるが、COVID-19感染症拡大によって、2020年度は診療現場指導・評価方法の導入が大幅に後退してしまったため、研究遂行に想定以上に時間を要し、また、研究計画の見直しが必要となり、補助事業期間延長申請を行った。2021年度はCOVID-19感染症の影響が軽減すると予想されること、また、その影響下におけるクリニカルクラークシップの状況と教育効果の関係を検討することによって、本研究の目的を達成することも可能であることから、2021年度は学会参加のための旅費、データ収集・分析に必要な物品費等で使用し、研究を完了する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 2020

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 呼吸器外科における最先端手術手技とCAL(Clinical Anatomy Laboratory)2020

    • Author(s)
      吉田光輝、丹黒章、東野恒作、近藤和也、岩田貴、赤池雅史、金山博臣、鶴尾吉宏
    • Journal Title

      四国医学雑誌

      Volume: 76 Pages: 225-234

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 教育連動型AO入試の設計と実施―地方国立大学における研究医の養成・確保をめざして―2020

    • Author(s)
      植野美彦、関 陽介、赤池雅史、野間口雅子
    • Journal Title

      大学入試研究ジャーナル

      Volume: 30 Pages: 207-213

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] オンラインPBLチュートリアルの実施報告ならびにその効果と課題2021

    • Author(s)
      西田憲生、清水真祐子、常山幸一、赤池雅史
    • Organizer
      大学教育カンファレンスin徳島

URL: 

Published: 2021-12-27  

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