2022 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of Cognitive Decline on Medical Outcomes and Nursing Workload
Project/Area Number |
18K10009
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岩穴口 孝 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80619198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村永 文学 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00325812)
宇都 由美子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50223582)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 看護ケア量 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの分析結果を踏まえ、入院初日に取得可能な認知機能低下を識別する情報およびその他の患者属性情報から、6つのアウトカム(身体抑制の実施、退院支援カンファレンスの実施、在院日数、医療材料費、提供された看護ケアの種類/入院と回数/日、記録した看護記録の件数/日と文字数/日を予測するモデル式を構築した。 モデル式の妥当性検証のために、2値の目的変数(身体抑制、退院支援カンファレンス)では、偽識別率と、陽性的中率、陰性的中率、感度、特異度を算出した。スコアは、身体抑制で、0.198、0.795、0.810、0.815、0.790であった。退院支援カンファレンスでは、0.266、0.721、0.749、0.764、0.704であった。連続値の目的変数は、決定係数R2の平方根を用いて妥当性を検証した。在院日数が0.404、医療材料費が0.440、1入院当たりの看護ケアの種類数が0.538、1日当たりの看護ケアの提供回数が0.590、1日当りの看護記録件数が0.553、1日当たりの看護記録文字数が0.550であった。目的変数によっては、モデル式の妥当性評価で一定の精度が得られたが、本モデル式のみをもって看護師の介入や人的資源の配分を検討するためには更なる精度向上が必要である。一方、本モデル式に組み込んだ変数の全ては、従来から看護師が入力していたデータであり、入院初日に病院情報システムから抽出可能なものである。今後、変数を調整したり、構造化が進む看護情報を活用することで、入院初日の限られた情報で優先的に介入すべき患者を判断するための有用なツールへ繋がるものと考える。
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