2019 Fiscal Year Research-status Report
行政が仕掛けたプラチナ事業による効果測定ー行動変容の有無を中心に
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18K10010
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
林原 好美 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 講師 (40758603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 浩子 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 教授 (00093386)
可知 謙治 つくば国際大学, 医療保健学部, 教授(移行) (30709697)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 運動測定 / 介護予防事業 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の計画は、1年目に実施した同調査を継続して行う。そして、新たに介護事業に参加した高齢者において、研究の説明を行い、賛同を得られた高齢者に同様の調査を行う。また、この事業が始まった平成26年度から平成29年度末までのI市の高齢者1人当たりの介護給付費、医療費と、市が持ち出しした施設利用費を算出し、経費のみの比較を行う。であったが、計画における半年ごとの調査については達成したが、後半の介護給付費と医療費等の資料については提供を受けていないため、未達成だった。 この研究の目的の1つである「I市の介護予防事業における、成果を検証する。」については、1年目の運動測定結果および身体測定結果をもとに骨量の推移について日本健康学会総会において発表を行った。その中で乳製品の摂取を継続することにより骨代謝を抑制する可能性を示した。 目標の2つ目の「行動変容の要因を明らかにし、行動変容に関与した新規の介護予防事業を提案する。」については、高齢者に対して行動変容させる可能性のある指標に気付いた。同年代の運動能力と自身の運動測定の結果を比較し、評価段階を示した結果表を返却したところ、その後の介護予防教室への積極的な参加へのモチベーションになっている発言が高齢者から得られた。我々はポイント付与による換金意欲の可能性を探っていたが、能力向上の客観的指標を示すことも行動変容の要因の1つとなるのではないかと考えられる。今後はそれも視野にいれた検討もしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
I市で介護予防事業に参加している高齢者に対して身体、運動状態、直近1か月の食事調査および早朝尿による骨代謝マーカーの測定は、予定通り約6か月ごとに継続して実施した(2019年9月と2020年2月)。しかしながら、2年目に計画していた平成26年度から平成29年度末までのI市の高齢者1人当たりの介護給付費、医療費と、市が持ち出しした施設利用費を算出し、経費のみの比較を行うことについては、実施に至っていない。これは、新型コロナウィルス感染症の影響により行政機関はその対応に多忙を極めており、行政への資料等の依頼を控えたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在I市では、新型コロナウィルス感染症による健康上の影響により、5月31日まで介護予防教室を中止している。今後も新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から介護予防教室等の動向を決定していく予定であることから、研究調査の実施の可否,日程等については相談していくことになった。研究者はこれまでの測定結果をもとに分析していく。また行政の新型コロナウィルス感染症への対応の状況から経年の医療および介護給付費について資料の提供をお願いしていく。
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Causes of Carryover |
前年度残額が生じた理由は、1月から2月に実施した調査における栄養計算などの費用において、経理を担当する部署の担当者から、学長の許可を得たのち、外部業社に依頼、精算が済むまでを年度内に終了することはできないとして、使用することができなかったためである。今年度の経費は、新型コロナウィルス感染症の高齢者への健康影響により、3密を予防する観点から、調査の実施の予定が立てられない状況であるが、2回分の人件費および交通費の確保をしたい。また、パソコンが壊れてしまったためその修理に充てたい。
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Research Products
(1 results)