2021 Fiscal Year Research-status Report
The research about the potential impacts of the resistant organisms exist in humans, animals, food and the environment to the human health
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18K10013
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
古屋 博行 東海大学, 医学部, 教授 (10276793)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 薬剤耐性菌 / 人畜共通感染症 / ESBL / SARS-Cov-2 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、以下の項目について検討を行った。 (1)ESBL産生大腸菌について、環境、人、動物の間での遷移について3つの常微分方程式を用いた簡易モデル(Bootonらの報告を参照)を使用して本邦におけるパラメータで検討中である。 (2)令和2年度は、ESBL産生/プラスミッド性AmpCを持つ大腸菌の市中感染リスクについて検討したが、令和3年度は、さらにプラスミッド伝搬による耐性菌発生モデルについて文献調査を行った。Robertsら(2021)による同一個体内で大腸菌の薬剤耐性獲得モデルでは、抗生剤の選択圧、遺伝子変異による耐性獲得、プラスミッドの水平伝搬による耐性獲得を反映した微分方程式の分岐理論による解析結果から抗生剤の選択圧除去だけでは、耐性菌がなくならない可能性を示しており、この結果が個体間の伝搬に与える影響について検討。 (3)疾病負担の観点からの最新報告であるGlobal burden of bacterial antimicrobial resistance in 2019 (Lancet 2022)、ECDCのOne Healthのレポート等について文献調査。 (4)新型コロナウイルスも人畜共通感染症であり緊急研究として、昨年度は環境表面から口、鼻、眼の粘膜を通じた感染リスク、特に眼の粘膜における増殖を仮定したモデルについて報告した(Tokai J. Exp. Clin. Med. Vol45(4), 2020.)。その後、第6波ではオミクロン株による家庭内感染が顕著であり、感染者が家庭内隔離された場合に同居者が予防対策として家庭内でもマスクをすることで感染リスクがどの位下ることが期待されるか論文としてまとめ、この結果をTokai J. Exp. Clin. Med.に投稿し、査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和三年度は新型コロナウイルスによる第4波から第6波によるコロナ禍対応として、本医学部付属病院でも重症の入院患者増に伴い、ECMO、人工呼吸器、ネーザルハイフローの使用頻度が増加、より一層の安全使用に向けた取り組み等医療安全面での業務も増加し、研究代表者が兼務している病院業務が輻輳したため本研究のエフォートが少なくなった。第6波ではオミクロン株による家庭内感染が顕著であり、感染者が家庭内隔離された場合に同居者が予防対策として家庭内でもマスクをすることで感染リスクがどの位下るか論文としてまとめ投稿し現在査読中である。
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Strategy for Future Research Activity |
薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2020によると、サルモネラについては、人血清型 S.Infantis, S.Schwarzengrund, 及び S.Manhattanにおいて、食品由来分離株とヒト患者糞便由来分離株の薬剤耐性分離率や耐性パターンと高い類似性があることが報告されている。また、下水処理水にNDM-5カルバペネマーゼを有する大腸菌も検出も報告されている。海外では水系から野菜摂取やレクレーションによる暴露リスク評価も行われており、本邦におる最新の報告を参考に検討を進める。新型コロナ感染対策についても査読のある論文誌への投稿により質の高い提案をして行きたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症により学会参加が全てWeb参加となり旅費が不要となった。また、ソフトウエアの更新時期が当大学で研究費使用可能な時期より後になってしまったため。令和4年度では成果発表のための学会参加費や英文校閲費等に充てたい。
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