2018 Fiscal Year Research-status Report
エアロゾルと内視鏡自動洗浄機からの非結核性抗酸菌(NTM)の検出と汚染対策の構築
Project/Area Number |
18K10016
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
平井 一行 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (10580847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 憲治 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (00243460)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 抗酸菌 / エアロゾル / 内視鏡洗浄機 |
Outline of Annual Research Achievements |
非結核性抗酸菌(NTM)感染者数は世界的に増加傾向にあり問題となっている。日本での2014年の調査結果では、罹患率が2007年と比較して約2.6倍に増加していることがわかり、特効薬もなく、感染対策を構築することは急務である。 病院・家庭内の主な感染経路としては水系が疑われており、エアロゾルが発生するシャワーは大きな感染要因と考えられているが、エアロゾルからの検出報告は少ない。これは検出方法が確立されていないからである。 そこで、本年度は、一般家庭の浴室において検出方法を検討し、検出方法の確立を目指すことを計画した。検出方法に関してはある程度プロトコールが固まったため、一般家庭の浴室を調査しながら検出法を見直しつつ、病院での調査を前倒しで行った。 また、病院内での他のNTM感染経路として気管支内視鏡が疑われており、内視鏡自動洗浄機のNTM汚染については報告がある。内視鏡自動洗浄機のNTM汚染は内視鏡の汚染に繋がることは想像に容易い。そこで、内視鏡自動洗浄機のNTM汚染状況を調査し、現在の清掃で問題が無いかを明らかにし、対策を構築することも本研究の目的である。 内視鏡自動洗浄機のNTM汚染状況については、3年目に実施することを計画していたが、前倒しで行っている。洗浄機に入る前の水道水、洗浄機から吐出される水、吐出口のぬぐい、機械内層のぬぐいから、NTMと一般細菌の汚染数を調査した。調査した結果は、現段階でまとめたものを学会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の実施状況は、1年目に計画していた実験と合わせて、2, 3年目に計画していた実験についても前倒しで行っていることから、(1)当初の計画以上に進展している。 しかし、前倒しで行った分、それぞれの実施項目において調査数が計画よりも遅れているので、それぞれの研究項目の充足率は、(3)やや遅れている。 統合して全体の実施状況で考えると、(2)おおむね順調に進展していと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の実施状況は、1年目に計画していた実験と合わせて、2, 3年目に計画していた実験についても前倒しで行ったが、それぞれの実施項目において調査数が計画よりも遅れている。 1年目の実施状況から、2年目以降は調査数が増えるように、一般家庭浴室の調査機会を増やしていく。
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Causes of Carryover |
本年度購入を予定していた解析ソフトを購入しなかった分と、共同研究者が購入予定だった器具・試薬を購入しなかった分が差額として生じた。ソフトに関しては、予定以外のソフトも見つかり、デモ版を使用して製品比較をしていた為に、購入に至らなかった。購入ソフトが決定した為、次年度に購入する。 また、共同研究者が購入予定だった器具・試薬を購入しなかった事については、共同研究者の機関にて実験をする時に研究の立ち上げの為に器具・試薬を持ち込んで実験を行っていた為である。使用する器具・試薬の選定ができたので、次年度からは共同研究者が購入する。
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