2019 Fiscal Year Research-status Report
エアロゾルと内視鏡自動洗浄機からの非結核性抗酸菌(NTM)の検出と汚染対策の構築
Project/Area Number |
18K10016
|
Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
平井 一行 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (10580847)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 憲治 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (00243460)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 抗酸菌 / エアロゾル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エアロゾル中とシャワー水に存在する非結核性抗酸菌(NTM)の汚染度・菌種・菌株の関連性を明らかにし、その汚染対策を構築することを目的としている。また、内視鏡自動洗浄機のNTM汚染状況を合わせて調査する事で、現在の清掃間隔・方法で問題ないかを明らかにし、汚染対策を検討することも目的としている。明らかになった点を対策に活用する事で、NTM感染者数の減少を期待している。 2年目である令和元年度は、1年目に準備したNTM調査における手技・方法を用いて、一般家庭・病院の浴室で発生するエアロゾル中からのNTM検出を行った。準備した手技・手法を用いることでエアロゾル中のNTMは問題なく検出できた。また、シャワーヘッドを機能が同程度の新規のものに交換、またはフィルターシャワーヘッドに交換することで、エアロゾル中のNTM数が減少するかを検討した。3年目の令和2年度に調査数を増やして、減少度を解析したい。 内視鏡自動洗浄機のNTM汚染状況については、主に3年目に計画していたが、準備が早期に整った為に1年目より調査を行っている。2年目である令和元年度は、調査並びに検出された菌の解析を行った。また、内視鏡自動洗浄機に使用する高水準消毒薬の使用濃度とその半減濃度における抗酸菌の感受性を比較検討した結果を学会にて発表した。 2年目である令和元年度の前半は計画した予定を順調に行えていたが、後半はコロナの影響により浴室のNTM汚染調査が出来なかった為に計画よりも進捗状況が遅れている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2年目の研究は、コロナの影響により今年度後半に予定していた浴室のNTM汚染調査が出来ず、計画より遅れている。 1年目より2年目の前半までに、3年目の計画を前倒しで行った内視鏡自動洗浄機のNTM汚染調査については、計画よりも進んでいる。 統合して全体の進捗状況でみると、やや遅れていると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナの影響により、計画より遅れている浴室のNTM汚染調査については、緊急事態宣言の解除を待ち、国・自治体の方針に従い調査を再開する。手技・手法を改良しながら研究を遂行する上で、現在まで調査→菌の解析→調査とする流れで研究を遂行してきた。しかし、手技・手法が確立されつつあること、また遅れを取り戻す為に、調査再開後はまずは調査件数を増やし、その後菌の解析をすることで効率化をはかる予定にしている。効率化により遅れを取り戻したい。
|
Causes of Carryover |
コロナの影響により、2年目の後半は浴室のNTM汚染調査が出来なかった。汚染調査、調査後の菌の解析に使用する試薬・消耗品を購入しなかった分が差額として生じた。
|