2019 Fiscal Year Research-status Report
CT検査プロトコル単位での放射線線量を管理可能なシステム開発
Project/Area Number |
18K10017
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Research Institution | Kyoto College of Medical Science |
Principal Investigator |
森 正人 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (50378767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 慶人 京都医療科学大学, 医療科学部, 准教授 (20369656)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 医療被ばく管理 / 検査プロトコル / 線量レポート |
Outline of Annual Research Achievements |
CT検査におけるプロトコル情報の抽出方法の確立を目指すため、1)CT検査単位の画像と線量レポートを取得する。2)検査プロトコル名を抽出する。3)線量情報を抽出する。4)検査プロトコル名と線量情報を統合する。5)撮影画像の類似度を測定する。6)類似度により検査プロトコルを統合する。7)専門家により統合結果の評価を行う。8)検査プロトコルごとの撮影線量の分類を行う。必要がある。 当該年度は新たに5)と6)を実施したが、実施に際して、前年度までの取り組み箇所に改善点を見出したため、3)の改善を含めて実施した。 3)では、RDSR (Radiation Dose Structured report) 規格未対応のCT検査装置において、線量レポート画面からCTDIvolやDLPを独自のOCR機能によって取得する機能を実現していたが、今年度は、読み取った線量情報を自前のデータベースに直接保存するのではなく、いったん、RDSR規格のレポートとして出力できるようにした。これにより、RDSRに未対応のCTであっても、規格化された線量レポートを吐き出せるため、すでに存在している線量管理を行う様々なアプリケーションが利用可能になり、検討材料が広がった。 4)では、撮影画像の類似度を測定するため、X線が照射される被写体のサイズを正確に求めることを実施した。これは撮影プロトコルと被写体のサイズに相関があることを前提とした取り組みである。しかし、スライスにはベッドも映り込んでおり、これを除去するアルゴリズムを考案し作成した。 5)では、類似度により検査プロトコルを統合するため、被写体サイズにおけるグルーピングを行った。しかし、検査プロトコルと統合できる段階には至っておらず、現在、検討中である。現状では、教師用データとして検査プロトコルの「正解」が必要であるため、検査プロトコルを手入力できる機能を実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
類似度により検査プロトコルを統合する箇所のプロトタイプ作成を当該年度に計画していたが叶わなかった。しかし、規格に対応していないCT装置のRDSR化ができるようになったため、これまでサーバに蓄積してきたデータを学習データとしての利用することや、市販の被ばく管理のツールを利用した検討が期待できることから、進捗は取り戻せると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、システムが分類した検査プロトコルを専門家に評価してもらいフィードバックを繰り返す必要がある。そのPDCAを効率よく回すため、使い勝手のよいシステムを準備し、多くの医師、診療放射線技師に評価してもらうつもりである。
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Causes of Carryover |
システムのプロトタイプ版から改善案が明るみになった。システムの基本設計を見直したことから、開発、および、動作の確認テストに大幅な工数がかかってしまい、本来予定していた評価のためのフェーズに入れなかった。評価のフェーズでは、評価マシンと関連アプリケーションを購入する予定であったため、それを今年度に使用したい。
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Research Products
(1 results)