2019 Fiscal Year Research-status Report
Reproductive toxicity and neurotoxicity of ryanodine (diamide) pesticide in the mature and immature mice
Project/Area Number |
18K10031
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
寺山 隼人 東海大学, 医学部, 准教授 (00384983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立道 昌幸 東海大学, 医学部, 教授 (00318263)
遠藤 整 東海大学, 医学部, 講師 (10550551)
坂部 貢 東海大学, 医学部, 教授 (70162302)
曲 寧 東海大学, 医学部, 講師 (70527952)
梅本 佳納榮 東海大学, 医学部, 助教 (80824945)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マウス / リアノジン系農薬 / 精巣 / 脳 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般的に農薬は標的害虫以外の生物には安全とされているが、今までの研究によって従来の農薬は標的害虫に特異的ではなく、ヒトや生態系に対しての毒性が指摘されてきた。新しい農薬であるリアノジン(ジアミド)系農薬は、従来の農薬とは全く作用点が異なり、標的害虫のリアノジン受容体(RyR)に対するアゴニスト作用によって強い毒性を発揮し、日本を始め世界中でリアノジン系農薬の使用が拡大している。しかし、最近、ヒトで房室ブロックなどの健康被害例が報告され、実験動物においてもリアノジン系農薬投与によって筋や血液系に関連する症状を引き起こす事がわかってきた。さらに、哺乳類のRyRは神経系や生殖器系などの多臓器にも発現している事から、広範な障害を引き起こす可能性が示唆されている。しかしながら、性成熟後の脳や精巣での報告はほとんどなく、性成熟期前の脳や精巣にリアノジン系農薬がどのような影響を与えるかについて検討した報告はない。平成30年度は性成熟期前の雄マウスにリアノジン系農薬を投与する前段階として、性成熟後の10週齢ICR雄マウスにリアノジン系農薬であるフルベンジアミド(無毒性量の10倍量および1倍量/day)を30日投与した所、体重や精巣重量はコントロール群に比較し実験群では変化がなかった。そこで、平成31年度は精巣の分子生物学的検討をRealtime PCRで行った。コントロール群に比較し実験群ではテストステロン合成関連酵素であるCyp11aやCyp17aが有意に低下していた。また、リアノジン受容体(RyR)も精巣に存在している事がRealtime PCRにて確認された。さらに、平成30年度でフルベンジアミドが実験群だけでなくコントロール群にもフルベンジアミドが検出された事から、平成31年度は環境中(神奈川県内の河川)のフルベンジアミドの測定を行った所、低濃度であるが、河川中にも流出している事がわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
性成熟期前の雄マウスにリアノジン系農薬を投与する前段階として、性成熟後の雄マウスにリアノジン系農薬であるフルベンジアミド含有農薬を投与し、マウスに与える影響を検討した。結果、体重や精巣重量に変化はなかったが、テストステロン合成関連酵素mRNAが低下していた。また、リアノジン受容体(RyR)も精巣に存在している事がわかった。さらに、コントロール群の血清にフルベンジアミドが検出されたため、環境中に存在するリアノジン系農薬が影響を与えたと考えらるため、河川中のフルベンジアミドを測定した所、低濃度であるがフルベンジアミドが流出している事がわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度から性成熟期前の雄マウスにリアノジン系農薬を投与し、性成熟後の雄マウスと違いはあるのかどうか検討する。
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Causes of Carryover |
研究の進展に伴い、当初予想しなかった新しい結果が得られたことから、その結果を使用して十分な研究成果を得るために、当初の研究計画を変更する必要が生じた。その計画の調整に予想外の日数を要したため、年度内に完了することが困難になった。新たな結果に含めた年次計画に則り、性成熟期前の雄マウスにリアノジン系農薬を投与し、分子生物学的および形態学的検討を行い、適正に支出します。
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Research Products
(8 results)