2020 Fiscal Year Annual Research Report
How the staphylococcal species acquire resistance, and how they exchange genetic information?
Project/Area Number |
18K10055
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
漆原 範子 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (80396308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
アウン メイジソウ 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10749584)
小林 宣道 札幌医科大学, 医学部, 教授 (80186759)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ブドウ球菌 / コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 / MRSA / 耐性遺伝子 / 可動性遺伝因子 / SCC / SCCmec |
Outline of Annual Research Achievements |
Staphylococcus Cassette Chromosome(SCC)はブドウ球菌属細菌に共通の可動性遺伝因子である。黄色ブドウ球菌は,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌属細菌(CoNS)から水平伝播にて SCC を得,新たな耐性を獲得すると考えられている。メチシリン耐性を担う mecA をコードする SCCmec を中心に比較ゲノム解析を行い,CoNS から黄色ブドウ球菌への伝播の可能性を検討した。塩基配列の決定には,サンガー法および high-throughput sequencing 法を用いた。 1. 昨年度,札幌市内医療施設から分離されたメチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)に 新規の SCCmec 型 type XIV を見出し報告した。耐性獲得が早く塩基配列が多様な CoNS として,S. haemolyticus を挙げることができる。2012-2013 年に収集した S. haemolyticus,19 株を対象に, SCCmec type XIV と相同な配列を探索した。 2. 2017-2019 年に収集した菌血症由来 MRSA,277 株のうち,2 株がポリアミン耐性を担う speG 遺伝子をコードする SCC を保有していた(SCCspeG)。うち1株(K504)の SCCspeG は 3’-側に S. aureus 表層タンパク質(SAS)遺伝子をコードしている新規の配列であった。 3. ヤンゴン市(ミャンマー)の医療施設にて分離された MRSA 239 株のうち,家畜関連型 MRSA(LA-MRSA)の主要な遺伝子系統 ST9 に属する MRSA を一株得た。SCCmec は type IX であり,J1 領域の塩基配列から新規のサブタイプと考えられた。既報の MRSA との一致率は低く,CoNS との相同性が高いことを明らかにした。
|
Research Products
(6 results)