2022 Fiscal Year Research-status Report
A nested-case control study on IGF-1 as a risk factor of ischemic vascular dieases
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18K10062
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山海 知子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10241829)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 虚血性脳卒中 / 脳梗塞 / 疫学研究 / コホート内症例対照研究 / IGF1 / 出血性脳卒中 / くも膜下出血 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究成果:長期継続的に循環器疾患をはじめとする生活習慣病および認知症の発症や予後に関する研究を進めてきた東北農村1町・関東農村1町の計2 町(人口約23,000人)の健康診断受診者コホートから、追跡開始時点から前向きに追跡中に、対象となる疾患を発症したもの(ケース)とそれに対して性、年齢、居住地域をマッチングした非発症者(コントロール)を選出し、追跡開始時点、すなわち発症前の超低温凍結保存血清を用いて、sFasおよびIGF1の血中濃度と出血性脳卒中(脳内出血、くも膜下出血)発症との関連を検討し、特にくも膜下出血のケースとコントロールにおけるIGF1の血中濃度の比較において、ケース群の値が統計的に有意差をもって低くなっていることが示された。脳内出血においてはくも膜下出血ほどの差を認めなかった。この結果から、出血性脳卒中、特にくも膜下出血の発症において、血中のIGF1濃度が関連し、IGF1が低下するような要因に介入し発症を防ぐことのできる可能性が示唆され、この成果を現在、投稿準備中である。 以上の研究成果を受けての本研究の目的は脳梗塞などの脳血管の狭窄、閉塞によって発症する虚血性脳卒中において、IGF1の血中濃度がどのような影響を及ぼしているか検討することである。 研究実施計画では、2022年度内での終了を予定していたが、2018年、2019年の大阪での地震、台風といった自然災害によっての遅れを生じた上に、2020年、2021年、2022年のコロナ禍のために研究対象となる検体が保管されている大阪への移動ができず、研究期間を2023年度まで延長させていただいた。研究対象の選び出しから測定、測定結果の解析、できれば論文化まで今年度内に実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた研究期間であった5年の間、引き続いた自然災害やコロナ禍のために、研究の開始となる測定検体の選び出しにおいて、-80℃凍結保存検体が保管されている大阪大学に赴くことができなかったため、研究の進捗が滞ったまま現在に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、ケースとコントロールの選出と測定対象となる凍結保存血清の選出、IGF1の測定と虚血性脳心血管疾患との関連を分析し、学会報告、論文化の予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度から2022年度にかけて、研究に必要な測定対象となる検体は大阪大学公衆衛生学研究室に凍結保存してある血清から選出しなければならなかったが、地震、台風、コロナ禍と引き続く自然災害等のため、計上した旅費、IGF1測定費用、事務費等を使用することができなかったことが理由である。 2023年度は測定検体のリストアップ、大阪での検体のピックアップの準備、検体の選び出しとIGF1の測定、データ解析、研究全体の総括を行い、論文を作成し投稿する予定である。
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