2019 Fiscal Year Research-status Report
慢性腎臓病の予防対策として推奨される身体活動量の検討
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18K10090
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Research Institution | Hokkaido Bunkyo University |
Principal Investigator |
佐々木 幸子 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (10612294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 幸志 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80422898)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / 身体活動 / 座位行動 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は既に構築している地域一般住民を対象としたコホート研究を基盤とし、加速度計による質の高い客観的身体活動量評価に基づき、身体活動量と慢性腎臓病ととの関連について明らかにすることを目的としている。 2019年度の計画は①ベースライン調査で身体活動量測定に使用した加速度計によるデータ出力の再実施ならびに出力したデータの分析法を再検討すること、②身体活動量と慢性腎臓病との関連についてデータ解析を実施することの二点であった。①の身体活動量データについては、データの再出力ならびにクリーニングを実施した。得られた身体活動量データの分析法を再度検討し、解析に使用するための基礎集計を行った。 ②については、身体活動量データと2018年度に実施した545例の血清シスタチンCデータおよび2015年に実施した調査で測定済である血圧、体組成、既往歴、服薬歴、喫煙、飲酒などのベースラインデータを突合し、解析用データセットを作成した。解析対象者は35歳から79歳の男性192名、女性250名、計442名となった。腎機能評価には血清シスタチンCを用いた推定糸球体濾過量値を算出した。その後、腎機能低下に関与する、血圧、既往歴、服薬歴、body mass index, 喫煙、飲酒、社会経済要因などのデータとの相互作用を考慮し、1日の平均座位行動時間、低強度身体活動時間、中・高強度身体活動時間と腎機能との関連について暫定的な解析を行いながら、分担研究者と共に結果の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
身体活動量の測定に使用した加速度計では60秒ごとの間隔で2週間分の加速度データを測定しているが、このデータ出力の際に複数回のエラーが生じ、身体活動量データセットの構築までに時間を要した。また、副次的な要因ではあるが、2019年度に5ヶ月間の育児休暇を取得し、研究業務を停止したためデータ解析の進行にやや遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に進めたデータ解析結果をさらに精査し、論文化する。まとめた結果を学会で発表ならびに最終的には英文誌へ投稿し、本研究の成果を国内外に広く周知する。
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Causes of Carryover |
当初、2019年度中にデータ解析を終えて学会発表を行う予定であったが、身体活動量データセットの構築が遅れた事と5ヶ月間の育児休暇を取得した事により、学会発表が行えなかった。今後、論文の執筆を進め、国内外での学会発表に備える。
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