2020 Fiscal Year Research-status Report
甘味嗜好・単純糖質摂取量に着目したゲノムワイド関連解析およびメンデルランダム化法
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18K10095
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
後藤 温 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (80644822)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖質摂取量 / ゲノムワイド関連解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、約17,000人の疾病に罹患していない一般集団の大規模ゲノムデータを用いて、ゲノム網羅的関連解析(GWAS)を行い、単純糖質摂取量および甘味嗜好の遺伝要因を明らかにすることである。 2020年度は、妥当性の確認された単純糖質摂取量および甘味嗜好のGWASを実施し、先行研究で報告された遺伝子多型の再現性を確認した。先行研究としては、GWAS結果を掲載している国際的なデータベース (www.ebi.ac.uk/gwas/)には、単純糖質摂取量を形質とした研究が2件登録されており、対象者はヨーロッパ人であった(文献1、2)。文献1では、FTO遺伝子領域のSNPs、文献2ではAPOE遺伝子領域のSNPs、FGF21遺伝子領域のSNPsが単純糖質摂取量とGWAS水準で統計学的に有意に単純糖質摂取量と関連していた。これらについて、当研究のGWAS結果で再現性を検討したが、GWAS水準で再現性は確認できなかった。アジア人とヨーロッパ人では、関連する遺伝子座が異なる可能性が考えられ、サンプルサイズを増やすことにより、検出力が向上すると予想される。そのため、ゲノムコンソーシアムなどと連携し、より大きなサンプルサイズでアジア人における甘味嗜好や単純糖質摂取量に関連する遺伝子多型について分析することを検討している。
参考文献: 1.Hwang LD et al. Am J Clin Nutr. 2019;109(6):1724‐1737. doi:10.1093/ajcn/nqz043 2.Meddens SFW et al. Mol Psychiatry. 2020 May 11:10.1038/s41380-020-0697-5. doi: 10.1038/s41380-020-0697-5.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定通り、単純糖質摂取量および甘味嗜好のGWASを実施したが、メンデルのランダム化法を実施するために適切な遺伝子多型が同定されなかった。そのため、肥満や糖尿病あんどをアウトカムとするメンデルのランダム化解析を実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
アジア人とヨーロッパ人では、関連する遺伝子座が異なる可能性が考えられ、サンプルサイズを増やすことにより、検出力が向上すると予想される。そのため、ゲノムコンソーシアムなどと連携し、より大きなサンプルサイズでアジア人における甘味嗜好や単純糖質摂取量に関連する遺伝子多型について分析することを検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行により、、2020年度内に研究が完了しなかったため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(2 results)