2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of non-pharmaceutical interventions (NPIs) for influenza prevention in communities focusing on school children
Project/Area Number |
18K10101
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
関 奈緒 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30270937)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 恵子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50300091) [Withdrawn]
成田 太一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70570521)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | インフルエンザ / 地域流行状況 / 新型コロナウイルス感染症 / 予防行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度もインフルエンザ発症登録システムを運用した。前2シーズンはCOVID-19の影響により佐渡市内の発生は0であったが、2022/23シーズンは3シーズンぶりにインフルエンザが発生した。しかし流行規模は小さく、総登録数はCOVID-19前の5シーズン平均の5%程度であった。2023年度は大規模介入研究を予定していたが、2023/24シーズンもこの流行規模が続く場合予防効果の検証は困難であり、まずは流行形態の追跡評価を行うこととした。今シーズンは10月初旬よりA型が発生、早期にピークを形成した。A型がほぼ終息した週よりB型が発生しピークを形成したが、B型の減少とともに再度A型が増加し混合流行となった。過去A、B両型流行シーズンはあったが、ほぼ終息した型が再増加し同時流行するパターンはなく、流行形態の更なる追跡評価が必要である。 実施を計画した①地域機関との連携体制構築、②介入プログラム検討及び学童の予防行動実施状況ベースライン調査、③発症登録システムの運用による罹患状況調査、④介入(パイロットスタディ及び大規模)の実施と評価のうち、①~③及び④のパイロットスタディまでは遂行できたが、④の大規模介入研究は研究期間を1年延長したものの実施に至らなかった。2019/20シーズン開始前に①の連携により実施した②のベースライン調査及びシーズン終了後の追跡調査により、予防行動の有効性を前向きに検討した結果、学童における予防的マスク着用は有意に発症リスクを高めることが明らかとなった。また③により2019/20シーズン中にCOVID-19対策として実施された学校一斉休校は地域流行を急速に終息させる効果があったこと、その終息スピードは過去5シーズンと比較しても早かったことを明らかにした。(4)のパイロットスタディでは有意な予防効果が得られず、介入内容及び実施方法の再検討が必要と考えられた。
|