2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18K10106
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
坂元 昭裕 宮崎大学, 医学部, 助教 (60631512)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 肺炎 / 肺炎球菌ワクチン / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺炎は我が国の主要な死因で、肺炎死亡の95%以上は65歳以上の高齢者である。肺炎予防の重要な手段として肺炎球菌ワクチン接種がある。2014年10月、高齢者を対象に肺炎球菌ワクチン接種の費用助成が開始された。助成開始後、接種率が向上したと推測されるが、実際の接種率は不明である。ワクチン定期接種は時間と費用を要する国家レベルでのプロジェクトであり、接種率、接種行動に関する因子の検討は、今後のワクチン接種事業に重要な意味がある。本研究では、宮崎県の高齢者クラブメンバーを対象に、肺炎球菌ワクチン接種率とワクチン接種行動の背景にある因子を明らかにすることを目的とした。 平成30年度は、自己記入式調査票の開発、調査対象者の抽出方法の検討を行った。まず、健康行動を導くための介入プログラムとして開発されたプリシード・プロシードモデルの主要な要因の1つである前提要因の中に、同じく健康教育で古くから知られる健康信念モデルの4つの信念を組み入れ、これを元にプリシード・プロシードモデルの前提要因、強化要因、実現要因および、対象者の属性を説明変数、肺炎球菌ワクチン接種の有無を従属変数とした本研究の概念フレームワークを作成した。このフレームワークに沿い、文献レビューや研究者が行った過去の調査を参考に、自己記入式調査票を独自に開発した。調査票の妥当性の担保のため、Cronbach's coefficient alphaを算出するためのプレテストを予定した。 また、調査対象者の抽出に関し、宮崎県の高齢者クラブの実態を調査し、全メンバーから無作為に調査対象者を抽出する方法を検討した。各地域単位で月毎に行われる定例ミーティングにおいて参加者から無作為に調査対象者を抽出する方法を予定し段取りを行った。その他、実際の調査の日時、人的資源の確保など具体的な計画を立案し、次年度の調査に着手する準備を整えた。
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