2021 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between insulin resistance and fatty liver index in ninth-grader in Tsunan Town, Niigata, Japan
Project/Area Number |
18K10111
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20343535)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脂肪肝指数 / インスリン抵抗性指数 / 小児 / 疫学調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
成人においては肥満(obesity: OB)とインスリン抵抗性(insulin resistance: IR)が深く関連するが、児童ではIRが必ずしもOBと関連しない。脂肪肝(fatty liver: FL)は生活習慣病のリスク因子となるが、中学生におけるFLとIRの関連について検討した報告はない。 対象は2019-2021年度の新潟県津南町の中学3年生143名において同意が得られた134名(男69/女65)である。 対象のHOMA-R[以下、中央値(25%-75%)]は2.6(1.8-3.1)、FLI 2.8(1.8-4.9)、BMI 19.6(17.9-21.4) kg/m2、腹囲68.6(66.1-73.3)cm、肥満度-2.5(-8.9-8.4)%であった。OB、VFとFLは全体の10.4%、13.4%、2.2%で認めた。一方、男児と女児間においてHOMA-RとFLIは有意差を認めなかったが(p=0.142、p=0.109)、VFは男児と比較して有意に女児で多かった(7.2%/20.0%、p=0.030)。一方、OBとIRでは有意な性差を認めなかった(8.7%/12.3%、p=0.494、47.8/56.3%、p=0.331)。FLは男児と比較して女児で多い傾向を認めた(p=0.071)。FLとされた者は全例ともOB、VF、IRを有していた。HOMA-Rは肥満度/BMIとは有意な相関関係を認めなかったが(r=0.151、p=0.084/r=0.166、p=0.059)、FLIと有意な相関関係を認めた(r=0.252、p=0.004)。 中学3年生を対象としてIRとFLIの相関関係に関して症例数を増やして経時的変化を含めて検討した。FLIを有する児童は全例IRを有していた。HOMA-RはFLIとのみ有意な相関を認めた。 したがって、IRは中学3年生における脂肪肝を予測するための指標になる可能性が示唆された。
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