2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the Genetic Causes of Sudden Unexpected Death in infants and children.
Project/Area Number |
18K10119
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
畑 由紀子 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (30311674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 尚樹 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10315088)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 原因不明の突然死 / 乳幼児・小児 / エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
原因不明の乳幼児・小児の突然死(Sudden Unexplained Death; SUD)剖検例について、遺伝的基盤を明らかにすることで死因究明・病態解明を試みている。遺伝子解析の範囲をこれまで言われている心疾患関連遺伝子のみならず、心疾患以外の疾患関連遺伝子に拡げることにより、乳幼児・小児のSUD症例の遺伝的背景を検討することが可能になる。 本年行われた剖検例から原因不明の乳幼児3症例について全エクソーム解析を行い、i) 全世界健常人の頻度データーベースgnomAD Databaseを用いた稀少変異 (頻度の1%以下) の抽出及び病的意義のある変異の抽出、ii) ヒト疾患における表現型の異常を記述するHuman Phenotype Ontology (HPO)語彙を用いた患関連遺伝子の抽出、iii) 疾患のデータベースClinVar、Human Gene Mutation Database (HGMD)を用いたバリアントの検索、日本人健常人の頻度データベースToMMo、Human Genetic Variation Databaseを用いた稀少変異 (頻度の1%以下) の確認及び米国臨床遺伝・ゲノム学会の病原評価基準(ACMGガイドライン)に従って評価を行った。変異体は複数の機能予測ツールを用いた病原性の予測を行い、遺伝子ごとにHPOやOnline Mendelian Inheritance in Man (OMIM)などを用いて遺伝形式及び疾患別に分類し評価を行った。 その結果、1症例に運動異常に関連する遺伝子に2塩基indelによりストップコドンが発生する新規ヘテロバリアントを認めた。病理組織学的検索では小脳のプルキンエ細胞及び顆粒細胞の減少を認めた。 今年度は最終年度であるためこれまでの成果について論文報告準備中である。
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