2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K10183
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
手島 恵 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50197779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 千文 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80258988)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 看護業務 / ヘルスケア倫理 / 看護倫理 / 看護管理 / 医療安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
少子高齢化の進展、医療技術の進歩、国民の意識の変化により医療はますます複雑化している。医療の現場で学んだり働いたりする看護学生や看護職の背景は、様々な社会経験を経たのちに看護を学び看護職に就く人も増えている。 このような複雑な医療の現場で多様な背景をもつ人材が、安全で安心できる医療サービスを提供するためには、看護業務基準に代表される基盤となる価値観を共有することが、これまでにも増して重要となってきている。 そこで、本研究では、まず、看護業務基準について、専門職の実践や基準についての国内外の専門家からの情報収集をとおして知識を体系化することを試みた。米国看護協会人権と倫理センター副センター長Martha Turnarのインタビューを通して米国の現状を知るとともに、業務基準と倫理綱領の関係について検討した。また、平成30年度10月より、国際看護師協会の倫理綱領改訂委員に選出され、その会議メンバーである英国、カナダ、台湾、レバノン、スウェーデンから選出された委員との会議をとおして、看護の基盤となる価値の共有について議論する場を得ることができた。 今後は、日本の基礎教育における業務基準と倫理綱領がどのように活用されているか、されていないか、されていない場合には、どのような理由があるのかについて明らかになるよう、調査を実施し、活用推進に向けての方策を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度10月より、国際看護師協会の倫理綱領改訂委員に選出されたことが功を奏し、予定していなかった多数の国の専門家と、看護の基盤となる価値の共有や、その方法について議論する場を得ることができた。質問紙調査は、平成30年度に計画していたが、上記の理由により、平成31年度に実施するよう変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は、日本の基礎教育における業務基準と倫理綱領がどのように活用されているか、されていないか、されていない場合には、どのような理由があるのかについて明らかになるよう、調査を実施し、活用推進に向けての方策を検討するとともに、結果にもとづいて、教育内容や方法について検討をすすめる。
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Causes of Carryover |
平成30年度に米国に情報収集に行く予定で海外出張旅費を計上していたが、国際看護師協会の倫理綱領改訂委員に就任したことで、情報収集の機会を得ることができたため、当初予定した旅費は使用しなかったので、次年度使用額が生じた 。平成31年度にシンガポールで国際看護師協会の大会が開催され、カフェ形式の情報交換会が企画されているので、そこに参加するための旅費として使用する予定である。
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