2018 Fiscal Year Research-status Report
入院する高齢者の認知機能低下を予防するための看護介入-足関節運動を用いて-
Project/Area Number |
18K10188
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
永谷 幸子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (90452200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 久恵 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (80444404)
尾方 寿好 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (80415364)
林 静子 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30346019)
上坂 真弓 中京学院大学, 看護学部, 准教授 (40734108)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 足関節運動 / 軽運動 / 認知機能 / 認知的フレイル / 近赤外線分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
「息が切れる程度」の運動を行うと、記憶や注意などの認知機能が向上するといわれている。その機序の一つとして、運動による脳血流量の増加があげられる。このため、特に高齢者は、定期的に運動し脳血流を高めることが勧められている。しかし、入院生活を送る患者は、症状や治療上の制限があり、推奨される強度の運動を行うことは難しい。本研究の目的は、認知機能の低下を予防するために、入院中の高齢者でもベッドサイドで簡単にできる足関節運動の効果を検証することである。足関節運動は身体への負荷は少ないが脳血流を増加させることができる運動である。本研究により、この運動の認知機能への維持効果が確立されれば、高齢患者の認知機能低下を予防するための新たな看護介入として、その発展が期待できる。 今年度は、軽運動と認知機能に関連する国内外の先行研究を分析し、本研究で導入する運動の実施方法について検討を行った。この文献検討の結果に基づいて、運動強度を設定した足関節運動の脳血流に対する効果について、成人男性を対象にプレテストを行った。運動の効果を判定するために、前額部の酸素化ヘモグロビン・脱酸素化ヘモグロビンの変化量、および一心拍毎の血圧、脈拍数を測定した。現在、プレテストのデータを分析中である。 加えて、要介護状態へ移行する中間の段階であるフレイルに着目し、先行研究をまとめて投稿の準備を行った。今後は、軽運動の認知的フレイルに対する予防効果も視野に入れて、研究を展開していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が所属施設を変更したことに伴い、フィールドの新規開拓等を行う必要性が生じ、研究計画を全体的に修正する必要が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
足関節運動の他に、手指の運動など、誰でも実施しやすい運動と、認知機能の関係について実験的に検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究代表者が所属施設を変更したことに伴い研究計画を全体的に修正する必要が生じたため次年度使用額が発生した。今後はフィールドを確保し、前年度に購入予定であった測定機器を購入した上でデータ収集を進める予定である。
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