2019 Fiscal Year Research-status Report
Association of sleepiness in nightwork and previous sleep, working hours, and physical activity among hospital nurses
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18K10205
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90204346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 敏生 広島都市学園大学, 健康科学部, 非常勤講師 (20251069)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 交替勤務 / 眠気 / 睡眠 / 看護職 / 睡眠教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の予備的検討の結果を日本睡眠学会でポスター発表し、さらに原著論文として投稿中である。これを要約すると、病院看護職者の日勤中の眠気は、常日勤群では同居者なし・治療中の病気なし群で強く、交替勤務群では若年群で強かった。いずれも、眠気と前夜の就床時間との関連はなかった。若年群は就寝時刻・起床時刻が遅かった。以上より睡眠衛生教育のターゲットが示唆され、また日勤中の眠気と就床時間と関連しなかったことから、就床時間ではなく睡眠の質が日中の眠気と関連している可能性が示唆された。 この検討結果をふまえ、本研究の主調査を開始した。一病院で交替勤務に従事する看護職者29名に対して、勤務時間帯の眠気のピークと、前日の睡眠行動(起床時刻、睡眠時間など)、前日の勤務・前回勤務からのインターバル、当日日勤中の身体活動量等との関連を検討するため、新たな調査を開始した。一人当たり4週間にわたり、日誌による睡眠行動と勤務の入り・明け時刻、勤務中の眠気ピーク値等の記録を依頼し、勤務中に装着した活動量計により身体活動量を計測し、また職業性ストレスや個人要因に関する質問紙調査を行った。以上の調査結果については集計分析中だが、日誌の一部を改善すればいっそう質の高いデータが得られることが示唆された。この病院での調査が円滑に実施できたことから、今後は同じ方式にて複数の病院で順次調査を行い、データを蓄積する予定である。 他方、交替勤務者に対する睡眠衛生教育として、保健師・看護師でも実施しやすい講義の素案を試作し、工場で三交替勤務に従事する男性257名に試行した結果、個人の生活習慣の改善を指導すると次の深夜勤の間の眠気が軽減することが示唆された。この講義内容に病院看護職の調査結果を加味すれば、実用的な睡眠衛生教育の方法を確立できる道が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までに研究調査の方法が確立し、今後の追加調査を行う病院からも内諾を得ているので、この方法でデータ蓄積を進めれば予定の研究成果に到達すると考えられる。しかし年度末になって新型コロナウイルスの感染拡大により、諸病院で調査を行いにくい状況になってもいる。状況によっては研究期間を延長し、次年度に予定している調査を次々年度にかけて実施する必要があるかもしれない。
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Strategy for Future Research Activity |
追加調査の実施について、大分県内と広島県内の各1病院から内諾を得ており、大分県内の別病院からも前向きの感触を得ている。本来であれば、これらの調査フィールド追加について研究代表者所属機関の研究倫理委員会に計画変更申請をした上で、順次調査を進めるところである。しかし新型コロナウイルス感染が収束しない場合には、研究倫理委員会の承認を得た段階で一時的に調査を凍結し、研究期間を一年延長して調査実施することも想定する。
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Causes of Carryover |
初年度節約分を留保して調査協力謝金に追加する予定であったが、今年度は(慎重に調査を開始した結果)当初の予定通りの調査規模となり、かつ最初の調査地が研究代表者の地元だったので調査旅費もさしてかからず、上記の差額を使い切るには至らなかった。今年度で調査方式が確立したので、(ウイルス感染が収束すれば)次年度は留保予算を調査協力謝金と調査旅費に充当して所定の調査を完了する予定である。
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Research Products
(5 results)