2018 Fiscal Year Research-status Report
倫理的看護実践の推進を目指したリーダー養成のための研修プログラム・教材の開発
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18K10213
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宮脇 美保子 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (10263493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒見 隆信 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (30150410)
宮林 郁子 福岡大学, 医学部, 教授 (40294334)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 臨床倫理 / 看護師リーダー / 倫理リーダーシップ / 倫理研修プログラム / 倫理的職場風土 |
Outline of Annual Research Achievements |
今日、看護師は多様な価値観が錯綜する中で、日々倫理的判断を求められている。しかし、看護師は「何かおかしい」といったことを直観的に認識したとしても、それを倫理的視点から論理的に他者に説明することに困難を要し、問題解決に向けてチームを巻き込んでいくための戦略をもっていないことが課題となっている。そこで、本研究の目的は、倫理的看護実践を推進できるリーダーを養成するための研修プログラムを開発し、実施した効果を分析することである。その第1段階として、2018(平成30)年度は、現状を把握するために、文献検討および海外における情報収集と意見交換を行うことを計画した。 1) 国内外の文献をもとに検討 文献をもとに臨床における倫理教育・研修プログラムとその効果に関連した文献検討を行った。看護師が倫理的問題に対応できるようになるためには、倫理に関する体系的知識、コミュニケーションスキル、アサーションスキル、事例検討方法などが必要であり、こうした教育を受け、能力を身につけた看護師は、自信をもって倫理的判断をし、倫理的資源を使用して、倫理的行動をとる可能性が高くなることが示唆された。また、倫理的リーダーシップに対する看護師の認識は、学歴、職場、および勤続年数の影響を受けることがわかった。 2)国内外における意見交換 国内では、生命倫理、医療倫理系の学会や研修会に参加し、意見交換できたが、計画していた海外における情報収集は、日程の調整がつかず実現できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018(平成30)年度に計画が達成できていなかった理由として、海外における情報交換が実現できなかったことがある。これは、視察を計画していた施設と研究代表者および分担者間で日程を調整することが困難だったためであり、次年度の実現に向けて現在調整中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019(令和元年)年度は、海外施設の視察とともに、具体的な研修プログラムを作成するための基礎資料となるグループインタビューに向けた研究倫理審査の申請とインタビューを実施する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、海外で研究課題に関する情報収集する計画が日程の調整がつかず実現しなかったためであり、現在調整中である。次年度は、海外施設の視察およびグループインタビュー、学会参加などで使用する計画である。
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