2021 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の自己調整学習の特徴-「自ら学ぶ力」を育成する方略の探索-
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18K10235
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90183607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 明美 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (10341976)
松本 智晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (80540781)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自己調整学習 / 学習方略尺度 / 解剖学 / 生理学 / 病態・疾病学 / 看護学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護学生の「解剖学」「生理学」「疾病・病態学」「看護学実習」の学習における自己調整学習の特徴を明らかにするために、これまでに、これらの自己調整学習尺度作成に向けた初期項目の抽出のための調査を行った。今年度は、正常を理解する『解剖・生理学』と正常な機能の破綻により発生したメカニズムを統合的に理解する『疾病・病態学』への看護学生の学習方略尺度を作成することを目的とした。 調査項目は、看護教育課程、学年、性別と大学と専門学校の医療系学生を対象とした質問紙調査と文献から抽出した53項目の学習方略尺度原案、学習の動機41項目、Motivated Strategies for Learning Questionnaire(MSLQ)の日本語版を参考に作成した自己効力感8項目とした。 調査は、2021年12月~2022年2月までの期間に大学4校、看護学校2校の学生を対象に、質問紙またはWebによる調査を行った。調査にあたっては、学生が所属する学校の許可を得て、学生への調査票の配布またはWeb調査方法についての周知を依頼した。調査は、所属大学の倫理委員会の承認を得て行い(倫理第2324号)、対象者には調査への協力は任意であること、回答の送付を持って同意が得られたと判断すること、質問紙、Web共に本人を特定できないこと等について文書による説明を行った。 調査票の回収数(率)は「解剖学」57.3%「生理学」41.7%「疾病・病態学」63.9%であった。因子分析の結果、学習方略尺度として、「解剖学」は4因子35項目(Cronbach's α:.934)、「生理学」は4因子40項目(Cronbach's α:.936)、「疾病・病態学」は4因子36項目(Cronbach's α:.942)となった。多くの項目は共通していたが、科目特有のものがあり、学習支援として注目すべき項目が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19により、授業方法や時期の変化が生じたことや対面授業が制限されたことによる調査方法の変更が生じたため。、
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Strategy for Future Research Activity |
ワクチン接種などが進み、授業が平常通りに行われるようになったこと、Web調査が可能になったことから、遅れている研究を遂行することは可能である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大のため、学生が学校に集まれなくなったために、調査方法の変更を余儀なくされた。また、授業の開始時期なども変更になったことから、調査時期の調整が難しく、研究が遅延したため。 ワクチン接種などが進み、多くの学校で臨地実習も現地での実習ができるようになったことやWeb調査が可能となったため、遅れている調査の費用として執行する。
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