2019 Fiscal Year Research-status Report
嚥下障害患者の食行動モニタリングによる誤嚥性肺炎の予測
Project/Area Number |
18K10249
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Research Institution | Tokyo University of Information Sciences |
Principal Investigator |
大石 朋子 (大塚朋子) 東京情報大学, 看護学部, 講師 (40413257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 孝泰 東京情報大学, 看護学部, 教授 (40214613)
今井 哲郎 長崎大学, 工学研究科, 助教 (10436173)
伊藤 嘉章 東京情報大学, 看護学部, 助教 (60804870)
豊増 佳子 東京情報大学, 看護学部, 講師 (60276657)
菊谷 武 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (20214744)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 誤嚥 / 生体情報モニタリング / 測定具の検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
誤嚥につながる事前予兆の察知するための特徴量(生体情報:SPO2、指尖容積脈波、顔・顎・頚部の画像、および食行動から得られる情報)を抽出し、モニタリング手法を開発することを目的としている本研究は、第1フェーズ(基礎研究)、第2フェーズ(判別的中率の向上と判別モデルの確立)、第3フェーズ(誤嚥性肺炎の予測に向けた検証実験)で構成している。 第1フェーズでは、嚥下障害患者の嚥下造影検査と同時に、生体情報のモニタリング(SPO2、指尖容積脈波、顔・顎・頚部の画像)を行い、それらのデータを分析し、特徴量の抽出することである。誤嚥につながる兆候をとらえるための生体情報を解析して特徴量を抽出をするにあたり、モニタリングの手法の検討を行った。生体情報としてとらえているSPO2と指尖容積脈波の測定は、非侵襲であるが、食事動作や姿勢保持に影響を与える可能性があると考え、より動作に影響を与えず、負担の少ない方法の検討し、指尖容積脈波に変わる新たな脈波測定機器と顔・顎・頚部の動きを解析するためのフェイストラッキングシステムの開発をおこなった。2019年度は、第2フェーズとして、新たに取り入れた指尖容積脈波とフェイストラッキングシステムを活用して、基礎研究を行い、測定具の信頼性と妥当性の検証を行った。摂食嚥下障害のない健常な高齢者に対して導入した測定具を用いた調査を行うことはできたが、新型コロナによる影響を受けて、療養している患者を対象とした調査を行うことはできなかった。健常な高齢者に対する調査においては、測定具の有用性を確認することはできたが、誤嚥の予兆を捉えられるかについての実証に向けた調査が遅れているため、順次、準備して調査を開始する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
嚥下造影検査と同時に生体情報モニタリングを測定するための機器の見直しとシステムの開発を行い、その測定器具を用いて、信頼性と妥当性を検証するための基礎調査を行った。 検討した指尖容積脈波等の器具は、食事動作に影響を与えずに、嚥下造影検査と同期させて測定を行うことができることが確認できた。しかし、実際の対象者で測定するための調整を行う段階で、新型コロナにより、調査を開始することが困難となった。事態が収束し、調査の調整ができ次第、新たに導入することとなった指尖容積脈波等の測定具を用いてデータ収集を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに導入することとなった指尖容積脈波等の測定具による検証研究を行う前段階として、既にデータとして得られている嚥下造影検査による画像データを分析し、誤嚥の判別的中率の向上と判別モデルの確立し、特徴量を抽出する。調査ができる環境が整い次第、導入した測定具を用いて、検証研究を開始する。
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Causes of Carryover |
新たに導入した測定具を用いることでの誤嚥の特徴量を抽出するための調査ができていないため、調査のための交通費、専門的知識の提供や、研究成果の発表のための費用を残すこととなった。次年度は、検証のための調査を行う予定であり、研究成果を発表する予定である。
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