2018 Fiscal Year Research-status Report
教養教育と専門教育を架橋する「看護人文学」の構築に向けた基礎的研究
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18K10251
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Research Institution | Kameda College of Health Sciences |
Principal Investigator |
足立 智孝 亀田医療大学, 看護学部, 教授 (70458636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 朋子 亀田医療大学, 総合研究所, 客員研究員 (00789224)
角田 ますみ 杏林大学, 保健学部, 准教授 (40381412)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 看護人文学 / 看護実践能力 / 看護倫理 / 医療人文学 / 健康人文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の目的は、わが国の看護系大学学士課程の倫理学関連科目の教育実態とカリキュラム内での位置づけを明らかにすることであった。当初の研究計画では、研究目的を達成するために、(1)二つの調査(①大学ホームページ上での倫理学関連科目の設置状況を把握するシラバス調査、②シラバス調査で把握できない可能性の高い倫理学関連科目の種別(教養科目、接続科目、専門科目)及びそれら倫理学関連科目と学士課程修了時の到達目標との関連性等の質問紙調査)を行うことと、(2)医療人文学の理論的基盤に関する最新の動向を探るための文献による情報収集をすることであった。 第一番目の二つの調査については、①大学ホームページ上での倫理学関連科目を収集し、現在集計および分析を行っている。また、②質問紙調査については、①の調査の集計および分析が終わっていないため、まだ着手できていない状況である。 第二番目の医療人文学の理論的基盤に関する最新動向の収集については、近年新しい文献が相次いで出版されている状況を把握できた。またその理論的基盤の動向は、従来は「医療人文学」として「人文学」の研究手法の「医療 medical」へのアプローチとして捉えられてきたが、近年は「医療」という枠組みよりも広く「健康 health」の概念を用いられる傾向にある。今後は「健康人文学」という枠組みも参考にして、看護人文学の構築を構想する必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
シラバス調査の対象大学数が260校を超えるため、当初の予想よりも、調査対象大学HPからシラバスを入手し、調査分析するのに時間がとられている。また当該年度には研究代表者及び研究分担者の一人の予期しない業務環境の変化が生じたため、当該研究に十分な時間を確保するのが困難であったことが研究遂行に遅れが生じている大きな理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は、平成30年度の計画予定である二つの調査の内シラバス調査の分析を進め学会あるいは学会誌等での発表を行う。また、医療人文学の研究動向に関しても、学会発表等公表することを計画する。さらにシラバス調査の結果を分析し、質問紙調査を実施するか否かを早急に判断する。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画通りに研究が遂行できていないため、本年度実施予定であった調査費等を次年度に繰り越すために使用額が生じた。次年度は、シラバス調査の分析を早急に進め、アンケート調査の実施の必要性を判断し、必要な場合はアンケート調査を実施するように計画している。
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Research Products
(10 results)