2021 Fiscal Year Research-status Report
臨床看護師に対する看護研究支援システムの開発と有効性の評価に関する研究
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18K10252
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中山 栄純 北里大学, 看護学部, 准教授 (70326081)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 臨床看護師 / 看護研究 / 支援システム / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、臨床看護師を対象にした看護研究支援システムを開発し、その有効性を評価することを研究目的としている。 昨年度までは、対象病院の看護師のニーズ調査を行いその結果を踏まえ、臨床看護師に対する看護研究支援システムの仕様書を作成した。 2021年度はその仕様書に基づき、看護研究支援システムを完成させた。システムは、当該年度の各自の取り組みの推移と年度を超えた今までの取り組みの推移を確認できる2つのページ構成とした。また、研究代表者や病院の管理者に対する管理機能もあわせて付加した。 実際の運用には、病院の特徴や対象の条件も異なる3総合病院の45名の看護師が使用した。使用の際は、各病院の情報担当者とも打ち合わせを行い、セキュリティー対策についても万全を期した。Covid-19の影響で通常の研修とは若干異なる中での実施であったが、大きなトラブルもなく、年間を通じての運用の目途が立ったのが、2021年度の大きな成果である。使用者からは「今までバラバラになっていたファイルが順番に整理されて分かりやすい」、「取り組みの推移が簡単に確認出来て、モチベーションが上がる」、「毎回の学びが残るので頑張らなきゃいけないなと実感する」など肯定的な意見が多く寄せられた。 また、評価項目のデータ抽出が簡便にできる機能の検討もあわせて進めており、今後は、本研究の主目的であるこのシステムの有効性の検証へと研究をさらに進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19の影響で2019年度は病院の取り組みが完全にストップしたこと、2020年度も取り組み自体の再開はあったが、当初の予定と比べるとまだまだ本格再開とは至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
システム自体の完成はでき、いくつかの機能に付加を整備すらだけにはなっているが、病院自体の取り組みが中止、変更になったため、有効性の検証についての取り組みはなかなか進めることができなかった。ただ、その中でも、今後の感染状況が変化しても、取り組みを維持していけるための準備や病院との話し合いははできた。今後は、1年間の研究期間の延長も検討しつつ、安定した運用と有効性の検証を進めていく。
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Causes of Carryover |
有効性評価のためのデータ抽出機能の整備や紙ベースで準備された資料のPDF化やアップロードの作業が次年度にずれ込んだため。
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