2018 Fiscal Year Research-status Report
「訪問看護師としての倫理的行動自己評価尺度」の開発
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18K10253
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
永野 光子 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (90320712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟島 なをみ 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (00229098)
鈴木 美和 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (20396691)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / 倫理的行動 / 自己評価尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、訪問看護師が日々の訪問看護実践においてとっている倫理的行動を質的帰納的に解明し、その成果に基づき訪問看護師が自己の倫理的行動の評価に活用可能な自己評価尺度を開発することである。2018年度は、第1段階の訪問看護師の倫理的行動の解明に取り組んだ。訪問看護師の倫理的行動に関する文献検討を行い、国内では訪問看護師の倫理的行動の全容を解明した研究は行われていないことを確認した。引き続き海外文献の検討を行う予定である。文献検討の結果に基づき、全国調査に向けた研究計画書を作成し、準備を進めている。全国調査に向けては、訪問看護師の倫理的行動を解明する質問紙の検討を行い、研究者が直接訪問し質問紙を配付する場合に用いる質問紙と管理者に配付を依頼する場合の質問紙の2種類を作成した。また、対象者の背景を調査するための特性調査紙を検討した。訪問看護師により記述された倫理的行動を理解するための背景として、どのような特性を調査する必要があるのかを、文献に基づき作成し、研究分担者間で検討を重ねた。その結果、所属する訪問看護ステーションの開設主体や提供するサービスの種類など、訪問看護師の経験年数や訪問数などを含む合計18項目から成る質問紙を作成した。作成した研究計画書、質問紙等を所属施設の倫理審査委員会に申請し、承認を得た。現在、予備調査を実施中である。予備調査の結果に基づき2種類の質問紙を検討し、本調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度は訪問看護師の倫理的行動の解明を目的とし、データ収集とデータ化を目的とした。しかし、文献検討と特性調査紙の検討に時間を要し、本調査の実施が遅れている。研究計画について研究分担者間で検討を重ねることで、訪問看護師が直面している現状の理解が進み、訪問看護師の倫理的行動を解明するための質問紙と必要な質問項目を網羅した特性調査紙を作成することができた。作成した2種類の質問紙を用いた予備調査の協力施設への依頼にも時間を要したため本調査に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
訪問看護ステーションは1施設に所属する訪問看護師の人数が少ないため、多くの施設に依頼する必要がありデータ収集に時間を要することが予測される。研究分担者と協力し、必要なデータ数を収集できるよう先行研究の調査結果を参考にしながら計画的に進めていく。また、回収できたデータから順次データ化し、必要なデータが収集できたらすぐに基礎分析に取り組めるよう準備しておく。
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Causes of Carryover |
2018年度に本調査に入る計画であったが、質問紙の検討等に時間を要し未実施のため、質問紙の印刷費や送付に必要な通信費を使用していないためである。また、購入予定のパソコンが未購入のため支出していないことによる。 現在、予備調査を実施中であり、その後遅れていた本調査を行う予定のため、調査の実施にかかる費用を使用する。また、データ分析に合わせパソコンも購入する予定である。
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