2019 Fiscal Year Research-status Report
「訪問看護師としての倫理的行動自己評価尺度」の開発
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18K10253
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
永野 光子 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (90320712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟島 なをみ 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (00229098)
鈴木 美和 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (20396691)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / 倫理的行動 / 自己評価尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、研究の第1段階である訪問看護師の倫理的行動を解明する質的帰納的研究の成果を産出することが目標であった。この目標を達成するため、データ収集に取り組んだ。まず、精度の高いデータを収集するため、複数回にわたり共同研究者間で質問紙の検討を行った。作成した質問紙を用いてパイロットスタディを2回実施し、質問項目の内容や表現を修正し、全国調査用の質問紙とした。 令和元年11月、無作為抽出した全国の訪問看護ステーション1500カ所に研究協力を依頼した。承諾の得られた訪問看護ステーションは66施設(回収率4.4%)であり、1施設あたりの協力可能人数は1名~13名、合計186部であった。この66施設186名に質問紙を送付した。また、機縁法により依頼した訪問看護ステーションの看護師40名に質問紙を送付した。 令和2年3月末までに返送された質問紙は167部(回収率72.3%)であり、このうち、訪問看護師の倫理的行動に関する回答が記述されている有効回答は137部であった。データの目標数は300部であり、目標数に達していない。現在、新型コロナウイルス感染症拡大のため、追加のデータ収集を行うことは適切ではないと判断し、137部の自由記述回答をデータ入力し、看護教育学における内容分析の第1段階、基礎分析を開始している。緊急事態宣言が解除され、訪問看護ステーションの状況を確認しながら、追加のデータ収集を行い、今年度早期に質的帰納的研究の成果の産出を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全国の訪問看護ステーションを対象としたデータ収集を計画していたが、調査の準備に時間を要し、調査の時期が遅れてしまった。その後、新型コロナウイルス感染症拡大のため、承諾の得られた施設を訪問し、対象者に直接、研究の説明と質問紙の配布を行うことができなくなってしまった。また、承諾の得られた施設が想定よりも少なく、配布数も少ないことから、目標数のデータを収集することができていない。しかし、感染予防対策などの負担増大を強いられている訪問看護ステーションの現状をふまえ、研究協力依頼を行うことは負担が大きいと判断し、追加調査の依頼を控えている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在収集できているデータを用いて、少しずつ分析を行っている。また、承諾の得られている施設に、直接訪問し依頼することはできないが、郵送法により質問紙の配布・回収をお願いできないか、個別に連絡し、データ数の確保に努めたい。緊急事態宣言の解除など、状況を見ながら、追加調査を実施し、目標数のデータを収集する。遅れている第1段階の質的研究の成果を算出することを目ざす。
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Causes of Carryover |
平成30年度は計画していたデータ収集を行えなかったので、未使用分を令和元年度に繰り越したことにより、当初の予定よりも研究費が多い状況であったため、次年度使用額が生じた。次年度も追加の調査を行う必要があるため、質問紙の印刷代として使用する。
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