2018 Fiscal Year Research-status Report
Construction of the concept of hospital organization design in transformation period
Project/Area Number |
18K10258
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
金井パック 雅子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (50204532)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 病院組織 / 組織デザイン / 変革期 / 概念構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
予備調査として、2017年度に全国500病院の看護部長宛てに往復はがきによる実態調査を実施した結果、135病院から返信があった。そのうちヒアリングに賛同した35病院の看護部長に対して、本研究においてヒアリングを開始している。2018年度は、6病院の看護部長へのヒアリングを行った。 6病院のうち5病院は、大学病院である。どの病院も新たなニーズ、特に在院日数短縮に伴う入退院支援の強化に関する課題に取り組む実態が明らかになった。この結果は、前年度実施した往復はがきによる調査内容と一致していた。前年度の調査では、新たなニーズとして延べ128項目あり、その内入退院に関するニーズは、一番多かった。入院が決まった時点で、外来において入院中に予定される治療に関する事前オリエンテーションの実施、また入院した時点から退院後も継続する治療内容や生活支援に向けての準備として、地域連携の充実を図る試みが実施されていた。 さらに、病院組織において、新たなニーズに対応するために看護スタッフの人材活用が工夫されていた。臨床経験をある程度積んだ看護スタッフをいかに活用するか、さらにはライフイベント(出産・育児)による就労時間の制約のある看護スタッフの有効活用の工夫もされていた。 今後は、看護部長へのヒアリングを継続するとともに、海外の急性期病院の看護部長へのヒアリングを実施し、本研究の目的である変革期における病院組織デザインの概念構築のため、病院組織デザインの要素を抽出していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度は、看護部長へのヒアリングをより多く実施する予定であった。しかし、所属機関の研究倫理審査委員会の承認に時間がかかったため、ヒアリング開始時期が大幅に遅れた。その結果、ヒアリング対象者が少なくなってしまった。7月初旬に行われた研究倫理審査委員会からの通知が届いたのが8月末で、追加事項を記載するよう指示があり、実際に承認の通知が届いたのが10月末であった。このため、フルタイムの教員が研究に集中できる夏休み期間を研究に費やすことが全くできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、より多くの看護部長へのヒアリングを実施し、海外の病院の看護部長へのヒアリングを実施する。これらの実態調査から、病院組織の要素を抽出する予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度使用額が予定額より少なかった理由は、研究開始時期が遅れたためである。その理由は、研究倫理審査委員会からの承認通知が大幅に遅れたためである。 2019年度は、看護部長へのヒアリングをさらに増加することと、海外の病院の看護部長へのヒアリングを実施するため、謝礼および交通費の支出を予定している。また、概念構築のための有識者へのヒアリングの謝礼、交通費の支出も予定している。
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