2020 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of tinea pedis screening system
Project/Area Number |
18K10268
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹原 君江 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (70709865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常深 祐一郎 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00361478)
峰松 健夫 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (00398752)
大江 真琴 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (60389939) [Withdrawn]
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フットケア / 足白癬 / スクリーニング / 可視化技術 / 糖尿病足病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
足白癬・爪白癬(以下、足部白癬)は糖尿病足潰瘍のリスク要因であり、高齢者の転倒リスク要因でもある。足切断や寝たきりを防ぐため、足部白癬を早期発見し治療につながるようなケアが重要である。しかし、足部白癬は自覚症状に乏しく、また臨床所見が類似している他の疾患等があるため、見逃され治療に至らないことが少なくない。そこで、白癬の可視化技術を開発し、患者自身が白癬の可視化によるフィードバックを受けて治療行動が促されるような足部白癬のスクリーニングシステムの構築が必要であると考えた。本研究の目的は、足部白癬スクリーニングシステムを構築するための工学的・理学的アプローチによる白癬可視化技術を開発することである。 工学的アプローチについては、糖尿病患者の足底画像を用い、深層学習により足白癬領域を検出する画像処理手法を開発した。その結果、足白癬のある足底画像において1領域は確実に白癬領域を推定でき、足白癬スクリーニング支援への利用可能性が示唆された。 理学的アプローチについては、まず、skin blotting法を応用し、白癬菌が角層に侵入する際に活性化し分泌されるケラチナーゼの可視化可能性について検討した。その結果、蛍光標識ケラチンを用い、blotting membrane上の細菌由来ケラチナーゼの可視化系を開発することができた。次に、スライド培養したヒト由来の白癬菌ケラチナーゼの可視化法について検討した。その結果、白癬菌ケラチナーゼの転写にPVDFを用い、それを蛍光標識ケラチンと反応させることで活性化した白癬菌の分布を可視化することができた。 これらの技術により、まず工学的技術支援による視診で足白癬疑いをピックアップし、さらに理学的アプローチでスクリーニングすることにより、精度よく足白癬をスクリーニングできるシステム構築の実現可能性が高まった。
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