2020 Fiscal Year Research-status Report
がん患者が「最期まで自分らしく生きる」を支える日本型ACP看護支援モデルの評価
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18K10270
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹之内 沙弥香 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00520016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 宏子 (岡田宏子) 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (30849352)
近田 藍 京都大学, 医学研究科, 助教 (10883647)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アドバンス・ケア・プランニング / 看護倫理 / 緩和ケア / 意思決定支援 / 医療倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、『がん患者が「最期まで自分らしく生きる」を支える日本型ACP看護支援モデル』(以下「本モデル」とする。)の評価方法について、本モデルの有効性を評価する実施可能性試験の研究計画を作成し、倫理審査申請をおこなった。また、調査対象者の安全および研究の完全性を担保する必要性とその具体的方法を検討した。次いで、調査対象者の登録を依頼する診療科の長及び看護師長、緩和医療科の長を対象に、研究実施計画を説明し、調査実施の承認を得た上で、研究代表者の所属する機関に設置されている倫理審査委員会に審査申請した。 また、調査対象者の本研究参加の適格性確認を依頼する、医療機関の診療科に所属する医師を対象に、本研究計画について説明した。その際、調査対象者の負担を最小限にし、診療の妨げとならないような、研究の実施可能性について意見を得て、研究計画に変更を加えた。
2020年度は、本モデルの研究計画に即した実施手順書を作成し、手順書に基づき、実施機関の各部署の長および看護スタッフ、研究分担石、研究分担看護師らと共に実施手順の詳細を確認し、臨床現場における本研究の実施可能性を再確認した。また、登録センターにおける登録手順について、登録責任者およびスタッフと協議した。それらの内容を踏まえ、COVID-19感染拡大の状況に応じて、本研究の調査対象者の紹介を依頼する医療機関の診療科に所属する医師と密に連携し、調査対象者の登録を開始した。 同時に、介入群に登録された調査対象者に精神機能障害が疑われる場合の対応手順について、研究分担医師及び研究分担看護師、精神医学の専門家を含む共同研究者等と検討した。 さらに、米国で開発された、ACPの進展度を測定する尺度である、ACP engagement scale (15、9、4項目版)の日本語版の信頼性・妥当性の検討に関する研究結果について論文を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の影響により、当初予定していた調査対象者の登録に遅延が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
日本型ACP支援モデルの有効性について、量的・質的研究における分析結果を混合研究法を用いて多角的に検討することで、看護師が本モデルに基づくACPを支援することにより、患者の人生の最終段階における医療に関する決定プロセスが円滑に進展し、Quality of Life(QOL)の維持・向上に寄与するか評価する。
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Causes of Carryover |
今年度はCOVID-19の感染拡大による影響を受け、調査対象者の登録が遅延し、予定していた会議および学会出張を中止したため、次年度使用額が生じた。
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