2020 Fiscal Year Research-status Report
人工呼吸器患者の口腔ケア支援アプリケーションを用いた教育効果と口腔機能管理の向上
Project/Area Number |
18K10272
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田戸 朝美 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山勢 博彰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90279357)
山本 小奈実 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60574340)
佐伯 京子 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60759687) [Withdrawn]
渡邊 裕 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (30297361)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 気管挿管患者 / 口腔ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、人工呼吸器患者の合併症である人工呼吸器関連肺炎(Ventilator- Associated Pneumonia: VAP)と抜管時の誤嚥性肺炎を予防するタブレット型PCに搭載したアプリケーションによる支援ツール(口腔ケア支援アプリ)を開発し教育を行うことで、看護師の口腔ケア技術と口腔機能管理能力が向上するかを明らかにすることである。口腔ケア支援アプリは、口腔ケアの実施のみならず医療チームの活用を含め実践を支援し、挿管から抜管までの人工呼吸管理中の全期間継続的に口腔機能管理を看護師が行うことを支援するツールである。 気管挿管患者の口腔ケアに関する全国調査を行った。調査期間は、2020年12月から2021年1月である。研究対象者は、全国のICU492施設で勤務する臨床経験5年目以上の看護師1050名とした。調査内容は、口腔ケアに関する教育背景、口腔ケアの意義、口腔ケアの実施者、口腔ケア方法(洗浄法・清拭法)の実施の程度である。583名から回答を得た(有効回答率56%)。教育背景としては、臨床の現場が96%で最も多く、2012年と同等であった。口腔ケアの意義として「VAPの予防」と回答したのは96%で、2012年の73%より増加した。実施者としては、歯科衛生士の実施が33%で、2012年の23%より増加した。洗浄法を行うのは52%で、2012年の78%より減少し、清拭法は52%で2012年の27%より増加した。以上のことから2012年と比較して、気管挿管患者に対する口腔ケアの実際では、歯科衛生士のサポートと清拭法が増加していた。看護師の認識における口腔ケアの意義では、VAP予防のためと回答した者が増加していた。これらの結果を踏まえ、効果的な教育を構成していくこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、遅延した実態調査を実施し、教育効果検証研究を行う準備が整った。実態調査研究から、気管挿管患者の口腔ケアの実際の変化が明らかとなったので、洗浄法と清拭法の両者の教育方法を教授していく必要がある。2021年度は、これらの教育システムを整え、効果検証研究を実施する計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、口腔ケア支援アプリの開発と教育の効果検証研究を行う。全国の気管挿管患者実態と視覚的教育教材の効果を踏まえ、口腔ケア支援アプリに加える予定である。口腔ケア支援アプリを用いた効果を看護実践のなかから、看護師の口腔ケア技術と口腔機能管理能力の2方向から評価する。
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Causes of Carryover |
計画通りであったが、予定より安価で購入できたもの等あり5万円程度の未使用額が生じた。 来年度の教育効果検証研究での物品費として使用する。
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