2022 Fiscal Year Research-status Report
遺伝性乳がん・卵巣がん症候群に関する看護職者教育プログラムの開発
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18K10274
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松本 恵 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (90404269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 規子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (90315268)
渡名喜 海香子 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (10818321) [Withdrawn]
高尾 真未 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (90882465)
田中 彩 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (50893244)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遺伝性乳がん・卵巣がん症候群 / 看護職者 / 教育 / 遠隔地教育 / 遺伝医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度の目的は昨年度に引き続き遺伝性乳がん卵巣がん症候群(以下HBOC)の原案プログラムの作成と活用であった。原案プログラムを作成するに当たり、看護職者へ実際の講義を行った。遺伝性腫瘍を学ぶ上で当事者がどのような思いで生活し闘病しているのかを実際の声として聞くことが重要であると考えている。「遺伝性」という言葉が持つ特殊性で差別など偏見に直面することがあり、また医療者の言葉で救うことができることなどを、当事者を当院にお迎えして講演をしていただくこととした。その際HBOC当事者の会であるクラヴィスアルクス代表の方にご講演いただいた後のアンケート調査により、多くの看護職者がHBOCに興味を持つきっかけとなったことが分かった。また看護職者のみならず、薬剤師、ソーシャルワーカー、看護学生も複数参加することで、今後職種間を渡る連携が作れると感じている。 同時に本県在住の当事者の方々に集まっていただき、本県初の当事者会を開催した。ここにも看護師が同席することで、本県当事者特有の課題などを共有することができたと考える。 離島が多い本県で、さらにコロナ禍においては、遠隔地教育の必要性があるため、昨年購入したwebシステムを用いて、認定遺伝カウンセラーや認定遺伝カウンセラーを目指す大学院生、大学看護科の学生たちにも講義を行った。将来予想される新たなパンデミックにも対応できるように対応を検討する。 一方HBOCに関する学会発表では①日本外科学会②日本遺伝性腫瘍学会③日本乳癌学会④日本人類遺伝学会で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は教育コンテンツの原案プログラムの作成をして活用を行うことが目的であった。当院看護職者への教育は継続できているが、遠隔地へも教育を行うことで広く知識を広げることができると考えている。しかし教育コンテンツの原案作成がまだ完成していないことと、covid-19への対応が、各施設で継続しており、遠隔地で教育に関する準備(実務者とのミーティング)が進んでいないことからやや遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
HBOCをとりまく医療環境が変化していく中で、それに対応したリアルタイムの情報提供を心がけ、次年度は対面で集まっての研修を予定している。同時にwebでも配信できるように準備をする予定でもある。研修を行ってみた後でのアンケート調査により、当事者でもある看護職者の教育者の意見も取り入れ、より早期からの看護教育にも介入する予定である。
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Causes of Carryover |
covid-19により昨年同様遠隔地との教育プログラム作成の打ち合わせができず予定通り進まなかったことが主な原因となり、次年度使用額が生じた。次年度は遠隔地とのミーティングを行いプログラムの原案を作成する目的で対面研修会を行い、看護師からの意見を集める予定としており、そのために必要な費用及び関連学会での成果発表や論文投稿に使用予定としている。
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