2020 Fiscal Year Research-status Report
がん患者向けディシジョンエイドを系統的に開発し活用できる医療者育成プログラム開発
Project/Area Number |
18K10291
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大坂 和可子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 准教授 (70322344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 和弘 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50222170)
米倉 佑貴 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (50583845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 意思決定支援 / 教育プログラム / ディシジョンエイド / がん / 医療者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がん患者の意思決定への参加を促進するディシジョンエイド(Decision aids; DA)の系統的開発と、DAを活用した意思決定支援が出来る医療者を育成する教育プログラムを開発することを目的としている。本年度は、1)DA開発者向け教材作成とトライアルによる情報収集、2)DA開発をスムーズに行うシステム作り、3)DA開発支援の実施とヒアリング、4)DAの改訂、を実施した。1)では、DA開発に必要な情報を整理し講義形式の教材を作成した。内容は、がん患者だけでなく他疾患患者向けのDA開発にも活用できる形で作成し、汎用性も考慮した。講義形式の教材試作版を元に、DA開発に多職種で取り組む1グループを対象とし、オンラインにて講義をライブ形式にて実施した。講義約1時間、質疑応答約20分とした。また、希望者には録画した講義を視聴できるようにした。実施後、同意の得られた受講者を対象としオンラインフォームにて講義のわかりやすさ、学習ニーズについてフィードバックを得た。受講者のうち12名より回答を得た。回答の内訳は、医師2名、看護師6名、薬剤師3名、MSW1名であった。内容について「わかりやすい」と回答したものが12名(100%)であった。学習ニーズとして、「質の高いDAの作り方」、「うまくいった点、失敗談など実際の体験談が分かりやすい」などが挙げられた。2)ではオンラインフォームでDAの試作版が作成できるひな形の案を作成した。3)では、2グループを対象とし、ニーズをヒアリングしながら、ディシジョンエイドの開発支援を実施した。2グループ共に試作版が出来上がった。4)では、教育プログラム教材にはわかりやすい例を掲載することとし、研究者が開発したディシジョンエイドの改訂を行った。改訂にあたり、医療やケアに関する情報の信頼性を高めるため、医師1名、看護師3名より助言を得て改訂した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育プログラムの試作版を作成しトライアルを実施することができたが、教材の修正が次年度の課題として残された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進のために、分担研究者に加え、研究協力者を加えて実施する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響に伴い国際学会参加が出来ず旅費の執行ができなかったことと、研究成果としてディシジョンエイドを集約するウェブサイト構築に加え、ディシジョンエイドをオンライン上で作成するシステムを構築する予算確保のため。
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