2019 Fiscal Year Research-status Report
フライトナースの臨床判断力の強化を支援するシミュレーション教育プログラムの構築
Project/Area Number |
18K10325
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
池田 恵 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (50514832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野澤 陽子 順天堂大学, 保健看護学部, 助手 (00816754)
佐藤 まゆみ 順天堂大学, 医療看護学研究科, 教授 (10251191)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | フライトナース / ケアとキュアの融合 / 臨床判断力 / 看護実践プロセス / 教育ニーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
地震、火災、豪雨水害などの自然災害の発生やテロ行為、さらには高齢化による疾病構造の変化など、救急医療へのニーズは急速に高まっている。我が国のドク ターヘリ事業は、1999年に試行され、2001年4月に正式運航となり2017年3月現在で41都道府県51機のドクターヘリの配備に至っている。このドクターヘリ救急搬 送の拡大に伴い、救命効果や医療費の削減等の経済効果が明らかとなっている(西川2005)。特にドクターヘリ事業におけるフライトナースは、救急現場(プレホ スピタル)の限られたマンパワーや特殊な環境下で、フライトドクターとの協働関係の中で侵襲度の高い医行為を担うことも多く、医師の代行ではなく「ケアと キュアが融合・統合した臨床判断と看護実践」という役割機能が求められている。 複雑で高度な看護実践を担うフライトナースの『ケアとキュアの融合による臨床判断力』を強化支援するための継続教育プログラム構築の一助とするため、2018 年度は調査①として、現任フライトナースが経験した事例の語りから、看護実践プロセスおよび教育ニーズについて明らかにすることを目的とし、半構造的面接 調査による質的記述研究の実施計画をしていた。 本調査では、2012年以前からドクターヘリの運行を開始している全国29施設のうち、協力の得られる施設の下記の条件を満たすフライトナース3年以上の経験者 と独り立ち後1年未満の新人フライトナースを1名ずつを対象とした。2019年度は本調査を実施中である。現在までに7名の対象者の面接が終了しているが、その他対象施設、対象者とはコロナウイルス感染拡大に伴い、面接の予定が延長となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年度後半から新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究対象施設及び研究協力者との調整に時間を要している。現在は緊急非常事態宣言中であり、調査協力の依頼及び調整の連絡を控えており、実施できる状況を確認中である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査①について緊急事態宣言の解除を受け、研究協力施設及び研究協力者への連絡を早急に開始する。面接による調査が難しい状況から、倫理的配慮を考慮しオンライン面接等の実施ができるよう準備を進めたい。さらに7名から得られている結果の分析を進め、調査②にむけた準備を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により、研究協力者への調査(面接)が計画数実施できていないことから旅費、及びテープ起こしに係る経費が生じていない。また、調査結果を分析後に計画していた学会発表(旅費、学会参加費)や調査②、調査③の実施に係る経費が生じていないため、次年度使用額が生じている。 次年度の使用計画として、調査①の研究協力者20名への調査に係る費用(旅費、テープ起こし)及び国際学会への発表、調査②の海外シミュレーション教育機関への視察(旅費)、調査③シミュレーション教育プログラムの開発に使用する。
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