2022 Fiscal Year Research-status Report
身体合併症をもつ精神疾患患者への訪問看護サービスの実態と課題
Project/Area Number |
18K10327
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
荻野 夏子 東海大学, 医学部, 講師 (80266600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 隆博 東海大学, 医学部, 教授 (00433376)
北村 周美 東海大学, 医学部, 助教 (00631805) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 精神科看護 / 訪問看護 / 地域ケア / 精神障害者 / 身体合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の主たる調査方法がグループインタビューだったことから、Covid-19パンデミックの影響で遅れが生じた。パンデミック前後で臨床状況がことなり、データを追加するよりも現在のデータのみのほうが、より良い結果が得られること、研究規模としてもグループインタビューを追加することがなくても、データの分析に結果を得ることができることから方針を転換し、22年度は研究の成果の発表に力を入れた。22年度は特に本研究の主たるデータである、身体疾患を併せ持つ訪問看護師が直面する困難についてのフォーカスグループインタビューを分析し、看護における臨床的課題を明確化する研究主題に取り組んだ。方法としてはフォーカスグループインタビューのデータをテーマ分析を用いて質的に分析し、その際質的分析ソフトNvivoを使用した。成果は東京で2023年3月に開催された26th EAST ASIAN FORUM OF NURSING SCHOLARS (EAFONS) 2023のポスターセッションで発表した。題名:Issues in the practice of home-visit nursing for patients with both mental and physical disorders in Japan. 身体疾患を併せ持つ訪問看護師が直面する課題として、①医療の分断とHNの孤立と抱え込み、②医療への参加を困難にする患者の問題、③当事者のもつ医療への不信感、孤独、の3つが見出された。今後は海外の専門誌への投稿を目指し、取り組んでゆく。 また、21年度に学会発表したアンケート調査の自由記載部分の分析を投稿し、学会誌に原著論文として掲載された。 今後はアンケートデータ、自由記載データ、グループインタビューデータを統合して考察し、今後の研究課題につなげてゆく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
グループインタビューが追加できる方法を模索していたが、当初の予定より少ないものの、すでにデータを持っていたため、22年度は成果発表に力を入れた。22年3月に国際学会で発表できたため、現在は論文を英語で作成し、専門家のサポートを得て翻訳や校正に取り組んでいる。海外専門誌への掲載が実現できるよう、23年度は取り組んでゆく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の課題は海外投稿に向けた論文作成である。日本の精神医療の背景は特殊であることから、研究成果についてより理解が得られるよう、丁寧に論文を作成する必要がある。
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Causes of Carryover |
訪問看護ステーションでのグループインタビューの実施計画に伴い、交通費、謝金、テープ起こしなど委託費を計上していたが、Covid-19の影響で、実施できなかった。今後は研究成果を発表し、特に海外専門誌に投稿するため、翻訳、校正などの専門的サポートを得て論文作成をする計画である。
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Research Products
(2 results)