2020 Fiscal Year Research-status Report
児童精神科病棟における家族支援ガイドラインの開発:熟練看護師の臨床判断を解明して
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18K10349
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
石田 徹 上智大学, 総合人間科学部, 助教 (10633076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢郷 哲志 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)
大久保 功子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20194102)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 児童精神科看護 / 家族支援 / エスノメソドロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で、それまで実施していた児童精神科病棟でのフィールドワークの継続ができない状況であった。そのため、研究者間で、今までの実施してきたフィールドワークの記録を整理し、分析作業をできる範囲で行っていった。分析途中ではあるが、児童精神科看護師は、家族支援を行う際、自分たちでは気づかない“技”を使っていることが明らかになってきた。また、それらには、家族に対する直接的なケアの“技”や家族に直接的ではなく多職種連携を介した間接的な“技”もみられた。 本課題では、エスノメソドロジー的アプローチを用いて、データ収集と分析を実施している。そのエスノメソドロジーの手法が、本課題の目的に適した手法かどうかを再度確認するために、看護分野におけるエスノメソドロジー研究について国内外の文献を整理し、レビューを行った。その結果、看護ケアの実践の中に潜んでいる知識や技術を掘り起こす研究に有効であることが示され、本課題の目的に適していることが再確認された。 また、その研究手法の具体的な方法について、エスノメソドロジーの専門家に、スーパーバイズを受け、データの分析方法や研究の今後の方向性について確認し、具体的なアドバイスを受けた。 この新型コロナウイルス感染症の影響で、フィールドワークを実施できていないため、研究期間や研究方法の変更を行う必要があったため、代表研究者の所属している大学の倫理審査委員会に変更届を提出し、再度、委員会の承諾を得る手続きを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で、病棟におけるフィールドワークの継続が予定通り行うことができなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の影響が次年度まで続くか不明であるため、今まで実施してきた7か月間の病棟での観察記録をデータとして、まずはまとめていく。さらに、感染予防策として、オンラインを用いて、看護師に対してインタビューを実施し、家族支援についてさらに深く掘り起こしていく。 なお、本年度は、フィールドワークが全くできなかったため、ほぼ1年間遅れている。そのため、研究期間の延長の申請を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で、実質、研究がストップしている状況であったため、次年度の使用額が生じた。具体的には、病棟でのフィールドワークや予定していた海外での研修の受講などは、新型コロナウイルス感染症の影響で実施できなかった。 2021年度は、2020年度実施できたなかったフィールドワークを再開する予定であるため、それに予算をあてる予定である。また、海外での研修は、コロナ禍では困難であると考えるため、それに代わるように、研究のスーパーバイズを受ける予定である。
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