2020 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluating the impact of a training program in a laryngectomy self-help group
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18K10352
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
渡邉 直美 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (40736782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌倉 やよい 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, その他 (00177560)
深田 順子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (60238441)
坂上 貴之 慶應義塾大学, 文学部(三田), 名誉教授 (90146720)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 食道発声法 / 患者会 / 教育プログラム / シングルケースデザイン / 超音波診断装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:食道発声訓練プログラム試案(「あ」の発声まで)の効果の検証(目的1)、および音形成部(新声門)の形成と舌の動きの獲得プロセスを明らかにする(目的2)。 目的1:【方法】対象者3名。術式は、対象者A:喉頭全摘術、B:下咽頭喉頭頸部食道切除術(胃管形成)、C:下咽頭喉頭頸部食道切除術(空腸再建)であった。3名に対し、プログラム試案に基づく訓練をシングルケースデザインを用いて行った。訓練は個別に日時を設定し、1週間に一度1名ずつ実施した。1日の訓練を1セッション、「あ」の発声は1トライアルを5回とし、1セッションで3~5トライアルを実施した。評価は「0点:まったく聞こえない」「1点:原音が聞こえるが小さい」「2点:原音が聞こえる」「3点:「あ」が聞こえる」とした。まず、食道発声法に関して説明しベースラインを測定した。その後、得点ポイントを視覚的に確認しながら腹部や胸部の使い方等について主に言語による介入を加えた。訓練開始時は、3名とも発声ができなかったため、新声門の形成予測部位を押さえた状態と押さえない状態で発声を促し、両データを測定した。【結果】対象者全員が新声門を押さえた状態で「あ」の発声が可能になった。その後、対象者Cは押さえなくても「あ」の発声がほぼ可能になった。 目的2:【方法】目的1の対象者3名の音形成部(新声門)の経時的な変化及び舌の動きの獲得状況を目的1の訓練のあと2週間に一度超音波診断装置を用いて確認した。また、目的2のモデルとするため、食道発声熟達者5名に対し超音波診断装置及び生体信号測定システム(Power Lab)を用いて新声門及び口唇・舌の動き、胸郭や腹部の動き等を測定した。【結果】対象者3名のうち、A・Bは訓練開始から15及び12回目で新声門の振動が確認された。Cは、まだ確認されていない。舌の動きは、対象者A・B・C各々9・7・3回目で獲得された。
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