2019 Fiscal Year Research-status Report
不妊治療後に流産を経験した女性のレジリエンス促進支援システム構築に関する研究
Project/Area Number |
18K10393
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
玉上 麻美 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40321137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今中 基晴 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60184818)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 治療の説明 / 気持ちの受容 / 身体的苦痛の軽減 / 不妊治療の不確実さ / 看護者の無力さ / 支援の困難さ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人が困難な状況に直面した時にうまく適応するプロセスであるレジリエンスに着目し、不妊治療後に流産を経験した女性が流産という危機的状況から心理的に回復していく過程において心理的に回復、立ち直るためのレジリエンスを促進させる看護支援システムを構築することを目的とした。そのうち、不妊治療後に流産を経験した女性への看護支援の実態と問題点の明確化を平成30年度、平成31年度の研究目的とした。当該年度では、不妊治療後に流産を経験した女性への支援を実施した医師・助産師・看護師のインタビューを継続して実施した。インタビュー数の目標10名のうち4名にインタビューした。その結果、流産を経験した女性への支援の実態として、医師は女性の気持ちを受容する、次の治療に希望が持てるよう丁寧に説明することを支援としていた。助産師・看護師は、女性が気持ちを十分表出できるよう寄り添い、話を聞く、流産処置時の身体的苦痛や不快感を軽減できるよう医師と連携する、次の治療に臨めるようになるまで待つ姿勢を持っていた。一方、支援の問題点として、医師は不妊治療そのものの不確実さを述べ、助産師・看護師では看護職者自身の無力さ、女性が気持ちを表出するには治療期間中からの関わり方が関係していること、女性と医師との強い信頼関係の中での支援の難しさを語っていた。不妊治療では治療が優先されるため医師と患者との関係が強い中での看護者のとまどいが明らかになった。継続して支援の実態と問題点を明確にしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
同僚の産休代替および大学内での委員会業務多忙による研究時間確保の困難による。
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Strategy for Future Research Activity |
①インタビュー調査の継続、②インタビュー内容を元にした医師・看護師への看護支援の実態と問題点の明確化の質問紙調査の実施
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Causes of Carryover |
物品費および人件費は、研究の進捗が遅滞し、使用できなかった。 引き続き、調査研究および最新の知見を得るための文献獲得などを遂行したい。
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