2020 Fiscal Year Research-status Report
保育所看護職の小児がんの子どもとその家族への支援内容とあり方
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18K10400
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
糸井 志津乃 目白大学, 看護学部, 教授 (00248973)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 保育所 / 看護職 / 小児がん / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保育所看護所が小児がんの子どもやその家族への支援内容とあり方を調査するものである。小児がんの罹患経験のある子どもが保育所で集団性生活を過ごす場合、施設環境や外観の変化に伴う子ども同士の対人関係及び体力等での注意などがある。また、疾患の種類や回復状況によっては、子どもの保育所への通園状況や、感染対策等、個別対応が必要となる。2017から2018年度の看護職からのインタビューでは、そのような調整は、保育所において、看護職が中心となり、多職種との調整を行いながら実施していく姿があった。看護職は、疾患に罹患していても子どもの成長発達に欠かせない環境設定も整え、子どものトータルケアが行えることが望ましい。 また、回復期のみならず、発症に気づくこともわずかではあるが事例があった。子どもの家族とのパートナーシップをもち、対応していく姿勢が必要である。 保育所では、近年、子育て支援としての役割も期待され、日頃から子どもとの関わりに悩む家族も存在する。小児がんをもつ子どもの生活支援のみならず、今後の将来に不安をもつ家族への支援も保育所看護職に期待されると考える。 本研究では、保育所の看護職を対象に、2017年度に収集したインタビューの結果のみをコード化して日本小児がん学会で発表したが、論文化に向けて、コードの飽和化が必要であった。そのため、2020年度は、2018年度のデータと併せて、再度、カテゴリーの見直しを行っていた。併せて、文献検討、調査票の作成および実態調査のために、保育所でのシステムなどを確認し、調査内容および方法について検討を進めていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
論文化にむけてカテゴリーの飽和化に向けての検討、研究方法等の見直しを行うにあたり、covid-19の影響で、エフォートが教育活動にほとんどとられた(1年間の講義、演習、実習等、すべて遠隔用に準備し対応)。また、研究会および学会での情報収集においても、予定していた学会が延期および中止となり、情報収集の機会が減った。
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Strategy for Future Research Activity |
調査については、現在のcovid-19の影響から、予防接種がいきわたる7月以降に調査実施が可能なようにweb調査で検討し、6月の研究倫理審査提出を目指す。併行して論文化を実現する。
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Causes of Carryover |
調査が行えていないため、調査費用としての人件費、謝金、旅費、郵送費等に残額を生じた。今後、調査に係る郵送費や協力謝金、印刷費(トナー等)、情報収集に学会への参加に必要である。
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