2020 Fiscal Year Research-status Report
乳幼児の個別性やニーズに対応できる「災害に備えた保育施設備蓄システム」の開発
Project/Area Number |
18K10406
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
山崎 智里 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (00550948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 寿雄 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (10708986)
柳原 真知子 長岡崇徳大学, 看護学部, 教授 (70289990)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 保育施設 / 乳幼児 / 備蓄 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国は災害大国と言われており、平時からの災害対策が喫緊の課題である。これまで様々な対策・取り組みがなされているが、災害要援護者である乳幼児の実情に合わせた物資の備蓄や配慮等の体制整備はいまだ発展途上にある。そこで本研究では、保育施設に通う乳幼児の災害時に必要な備えの内容・量を明らかにし、その情報をもとに、①乳幼児特有のニーズや成長段階等に合わせた備蓄内容、②避難時に必要な乳幼児への配慮、③アレルゲン、④薬などを自動算出し、リアルタイムに更新することができる「災害に備えた保育施設備蓄システム」の開発をめざす。 2020年度は、前年度に行った北陸地方A市の保育園・こども園・幼稚園(以下、保育施設)に通う乳幼児の保護者への質問紙調査の結果を分析した。乳幼児の成長段階やアレルギーの有無や程度、様々な疾患や内服状況に応じてどのような備蓄が保育施設に必要とされているのかを先行研究や様々な資料を参考に検討した。この検討結果をもとに保育施設の備蓄リスト案を作成した。 現在、作成した備蓄リスト案をアプリケーション化するために、さらにリスト案を精錬している。リストに挙がっている備蓄品の必要数を決定するため、質問紙調査で明らかとなった乳幼児の家庭での備蓄内容と量、乳幼児の成長に応じた必要数や疾患に対する治療に求められる必要数を換算している。また同時に、アプリケーション化を行うエンジニアとの打ち合わせ準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
保育施設の備蓄リスト作成のため、研究者・保護者間で協議を行い、次段階として、アプリケーション化に向けたエンジニアとの打ち合わせを予定していたが、COVID-19感染拡大のため実現が難しく、調整が困難であった。また、COVID-19感染防止対策の関連業務や遠隔授業、実習施設との調整等への対応に多大な時間を要し、研究時間の確保が困難な状況であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、備蓄リスト案をもとに、ICTを駆使してオンラインでの打ち合わせを行う等しながら、エンジニアとアプリケーション化を図っていく。
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Causes of Carryover |
(理由) COVID-19感染拡大による影響のため、乳幼児の保護者やエンジニアとの打ち合わせ調整に困難をきたし、予定していた備蓄リスト案の完成が遅れていた。それに伴い、備蓄リストのアプリケーション化で必要とされるタブレット購入及びアプリケーションソフト化が実施できず次年度使用額が生じた。 (使用計画) 2021年度に備蓄リストのアプリケーション化を行う際に使用予定である。
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